やじうまの杜

テキストエディター「Vim」開発者・Bram Moolenaar氏が死去

今から学びたい方は『とほほのVim入門』などを参考に

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Bram Moolenaar氏の「GitHub」。つい最近まで精力的に活動されていた

 テキストエディター「Vim」開発者であるBram Moolenaar氏が、8月3日に亡くなったそうです。享年62歳。葬儀はオランダで行われるとのこと。

 氏は「Vim」開発で中心的な役割を果たしており、つい最近まで精力的に活動されていました(「GitHub」の最終コミットは先月の8日)。文字通り「Vim」に人生を捧げた方で、「Vim」の愛好者からも、追悼の言葉が寄せられています。

 一方で気になるのが、「Vim」のこれからです。「Vim」の開発はBram氏に依存するところが大きかったので、多少の混乱と停滞は免れないでしょう。氏の穴を埋めるためにもコアチームに何人かの貢献者を加える必要がありますが、氏のようにすべての時間を「Vim」に注ぐことを期待するのは現実的ではありません。

 そこで、当面はBram氏の伝統的なやり方を踏襲しながら既存の問題に対処しつつ、将来的には「Git」や「GitHub」を活用したモダンな方法へ移行する案が示されています。これが実現すれば、フルタイムで関わることのできない人でも開発に参加しやすくなるのではないでしょうか。大きな機能追加はや改善は、そのあとになるものと思われます。

テキストエディター「Vim」

 現代のテキストエディターに慣れたユーザーにとって「Vim」は操作が独特で、とっつきにくいと感じる人も少なくないと思いますが、Unix系OSに標準搭載されていることが多く、困ったときには非常に頼りになるので知っておいて損はありません。最低限覚えなければならない概念やコマンド――ノーマルモードと挿入モード、保存と終了コマンドぐらいでしょうか――さえ押さえておけば操作は可能なので、ゆっくり慣れていけばいいでしょう。

 ちょうどWWW入門でお馴染みのとほほ氏が『とほほのVim入門』を公開してくださっているので、ぜひ参考にしてください。まだ未完成ではありますが、Webページ一枚にコンパクトにまとめられています。

『とほほのVim入門』

 最後となりましたが、Bram Moolenaar氏のオンラインソフト界への献身的な貢献に感謝し、謹んで哀悼の意を表します。