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「Vim」はちょっと……MicrosoftがWindows標準CLIテキストエディター「Edit」を発表
「ターミナル」などで動作、「Rust」で新規開発
2025年5月20日 08:05
米Microsoftは5月19日(現地時間)、Windows用の新しいコマンドラインテキストエディター「Edit」を発表した。数カ月以内に「Windows Insider Program」でプレビューされたのち、「Windows 11」の一部として出荷される予定だという。
「Edit」は、「ターミナル」などで動作するCLIのテキストエディター。「GitHub」でホストされているオープンソースで開発されており、ライセンスは「MIT」。プログラミング言語は「Rust」が採用されている。
このタイプのテキストエディターとしてはすでに「Vim」などがあり、今さら新規に開発する必要があるかどうかは疑問だ。同社はこの問いに対し、64bit版Windowsの既定エディターとしてふさわしいものがなかったからだ、と答えている。32bit版Windowsには「MS-DOS」の「Edit」が同梱されているが古すぎるし、かといって編集モードを切り替えたり(モーダル)、呪文のようなコマンドを用いる「Vim」は学習コストの高く、その独特な操作法はWindows既定のエディターとしてはふさわしくない。他のエディターもWindowsをファーストサポートしていなかったり、OSの全エディションに同梱するにはサイズが大きすぎるといった問題があったようだ。
「Edit」はまだ開発初期の段階だが、いくつかの特徴を備えている。
- 軽量:サイズは250kB以下
- マウスモードのサポート:テキストユーザーインターフェイス(TUI)のモードレスエディターでありながら、Windowsユーザーが親しんだマウスによるメニュー操作にも対応する。もちろん、メニューオプションにはすべてキーバインドがあり、キーボードのみでの操作も可能
- 複数のファイルを開く:[Ctrl]+[P]キーなどでドキュメントを切り替えられる
- 置換:[Ctrl]+[R]キーでテキストの置換が可能。大文字・小文字の区別や正規表現もサポート
- ワードラップ:単語の折り返しが可能で、[Alt]+[Z]キーなどで切り替えられる
x86/x64版Windows向けバイナリに加え、Linux向けのバイナリも利用可能だ。
ソフトウェア情報
- 「Edit」
- 【著作権者】
- Microsoft
- 【対応OS】
- Windows 11
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 1.0.0(25/05/19)