やじうまの杜

「Google Chrome」で全体の1%にだけ先行開放中の「トラッキング保護」を試す方法

サードパーティCookieのサポート終了(3PCD)に備えよう【1月24日追記】

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 サードパーティCookieのサポート終了(3PCD)に備え、「Google Chrome」でも1月4日より、「Tracking Protection」(トラッキング防止)の運用が開始されています。しかし、これが有効化される環境はランダムで選ばれるとのことで、その確率もたったの1%。よほど運のよいユーザーでない限り、まだお目にかかることはできません。

 しかし、選に漏れたユーザーでもこの機能を有効化することは可能。編集部にて安定(Stable)版「Chrome 120」で動作を確認しているので、今回はその手順を紹介します。

 まず、試験段階の機能画面(chrome://flags/)にアクセスし、「Tracking Protection for 3PCD」というフラグを探します。以下のURLをアドレスバーにコピー&ペーストすると早いです。

chrome://flags/#tracking-protection-3pcd

[2024年1月24日編集部追記] Chrome 121」からは、代わりに以下のフラグを利用します。

chrome://flags/#test-third-party-cookie-phaseout

 フラグを有効(Enabled)に切り替えたら、「Chrome」を再起動し、適当なWebサイトにアクセスします。

「Tracking Protection for 3PCD」という試験機能フラグを有効化して、「Chrome」を再起動

 すると、アドレスバーの右側、お気に入りアイコンの左隣に、斜線の入った目のアイコンが現れるはずです。これで「Tracking Protection」が有効になりました。

アドレスバーに斜線の入った目のアイコンが現れる

 もしWebサイトが壊れてしまった場合は、アイコンをクリック。トグルスイッチをONにすると「Tracking Protection」が無効化され、従来の表示になるはずです。

トグルスイッチをONにすると「Tracking Protection」が無効化される

 「Tracking Protection」の挙動を細かく制御したい場合は、設定画面へアクセスしましょう。[プライバシーとセキュリティ]の[サードパーティ Cookie]画面が[トラッキング保護]画面(chrome://settings/trackingProtection)に置き換わっており、「Tracking Protection」機能の除外設定やサードパーティCookieの完全無効化などが行えます。

[プライバシーとセキュリティ]の[トラッキング保護]画面

 サードパーティCookieは近年、ユーザーのプライバシーを侵害しているとして業界を挙げた排除が進んでいますが、長い間使われていたこともあり、古いWebサイトを中心にまだ多く残っています。「Tracking Protection」を有効にした状態でそうしたWebサイトを利用しようとすると一部の機能が動作しなかったり、レンダリングが崩れたりするかもしれませんが、その場合は管理者に連絡して修正を依頼するとよいでしょう。