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注目の“Timeline”機能を追加した「Windows 10 Insider Preview」Build 17063が登場

既存の“タスク ビュー”を拡張。時間・デバイスをまたいだ作業の再開が可能へ

PC版「Windows 10 Insider Preview」Build 17063

 米Microsoft Corporationは19日(現地時間)、PC版「Windows 10 Insider Preview」Build 17063を“Windows Insider Program”の“Fast”リングの参加ユーザーに対して公開した。すでに「Windows 10 Insider Preview」を導入済みの場合は“Windows Update”から最新ビルドへ更新できる。

 約1カ月ぶりのリリースとなる本ビルドの改善点は多岐にわたるが、なかでも注目すべきは新たに搭載された“タイムライン(Timeline)”機能だろう。“Timeline”は現行のタスク切り替え機能“タスク ビュー”を拡張して時間軸を追加し、過去に閲覧していたファイルやWebサイト、実行していたアプリを手軽に再開できるようにしたもの。他のWindows端末だけでなく、iOS/Android端末をもサポートしようという野心的な機能だ。

 [Windows]+[Tab]キーを押して[タスク ビュー]画面を開くと、現在実行中のタスクに加え、関連性の高い過去の“アクティビティ”のスナップショットが表示される。画面右側のスクロールバーを使用すれば、過去のアクティビティへ簡単に戻ることが可能。タスクバーにある[タスク ビュー]アイコンも、スクロールできることを表した新しいデザインになっている。

“タスク ビュー”を拡張して時間軸を追加し、過去に閲覧していたファイルやWebサイト、実行していたアプリを手軽に再開できるようにした“タイムライン(Timeline)”機能(以下、同社ブログより引用)

 過去のアクティビティは日付ごとにグルーピングされて、主要なものだけが表示されているが、日付ヘッダーをクリックすれば展開して、時刻ごとのアクティビティを表示することが可能。“一昨日の午後8時にやっていたタスク”などへも簡単にアクセスできるようになる。検索機能も搭載されており、過去のアクティビティをキーワードで探す出すことも可能だ。

日付ヘッダーをクリックして展開すれば、アクティビティを時刻単位でチェックできる

 “アクティビティ”と従来の“タスク”と大きく異なるのは時間軸の概念を持つ点だが、かならずしもアプリケーション単位ではないという点も大きな違いだ。たとえば、本ビルドでは「Microsoft Edge」の閲覧ページや「Microsoft Office」で開いているドキュメントが個別に“アクティビティ”として扱われており、独立した“カード”として表現されている。この“アクティビティ カード”はサードパーティ製アプリケーションにも組み込めるようになる予定だ。

“タスク”単位ではなく“そのとき開いていたドキュメント”単位で表示される“アクティビティ カード”。検索にも対応
タイムラインに表示するアクティビティは「設定」アプリの[プライバシー]セクションに新設されたページでカスタマイズできる

 なお、タイムラインに表示するアクティビティは「設定」アプリの[プライバシー]セクションに新設されたページでカスタマイズすることが可能。複数の“Microsoft アカウント”を登録して、特定のアカウントではアクティビティの収集を無効化したりすることもできるという。また、アクティビティの履歴クリアもこの画面から行える。