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トレンドマイクロ、「ウイルスバスター」最新版を発表 ~AIスキャンをさらに強化

ネットバンキングやショッピングで安全に決済できる「決済保護ブラウザ」も新たに搭載

「ウイルスバスター」v15.0

 トレンドマイクロ(株)は9月6日、統合セキュリティソフト「ウイルスバスター」シリーズの最新版v15.0を発表した。ダウンロード版の販売は同日より、パッケージ版の販売は13日より開始される。30日間試用できる体験版も、同社のWebサイトや窓の杜ライブラリから無償でダウンロード可能。

 Windows版「ウイルスバスター」は、前バージョン(v12.0)からAI(人工知能)技術を用いた“機械学習型スキャン”を導入している。このスキャン処理は、ファイルの特徴を静的に解析するプロセスと、実行時のふるまいを動的に解析するプロセスから成っているが、最新版ではこれを組み合わせた“ハイブリッド”な学習モデルを採用。ファイルが実行される前にふるまいを予測することが可能となり、より迅速で精度の高い検出を実現したという。

ファイルが実行される前にふるまいを予測する“ハイブリッド”な学習モデルを採用

 また、不正プログラムに感染したという偽の警告メッセージをWebブラウザー上に表示させ、それを除去するためと偽りサポートサービスに加入させるタイプの攻撃が急増していることをうけ、詐欺サイトの構造をパターン化して検出する従来の方法に加え、AI技術による検出手法が導入された。詐欺サイトの構造やスクリプトの特徴を学習することで、パターンによる検出では困難なケースを未然にブロックする。

 そのほかにも、ネットバンキングやショッピングで決済を安全に行うための「決済保護ブラウザ」を新たに搭載。Android/Mac向け「ウイルスバスター」でも機械学習技術の導入が進められているという。

ネットバンキングやショッピングで決済を安全に行うための「決済保護ブラウザ」

 デスクトップ向けの「ウイルスバスター クラウド」は、1つのライセンスでPC、スマートフォン、タブレット(Windows/Mac/Android/iOS)を最大3台まで保護することが可能。価格はダウンロード版で年額5,380円(税込み)などとなっている。スマートフォン・タブレット向け(iOS/Android)の「ウイルスバスター モバイル」は単体でも購入できる。