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「Thunderbird」がメール暗号化・デジタル署名「OpenPGP」を標準サポートへ

2020年夏の「Thunderbird 78」で。従来の「Enigmail」アドオンは終了

公式ブログ“The Mozilla Thunderbird Blog”

 無償メールソフト「Thunderbird」の開発チームは10月8日(現地時間)、2020年夏に正式リリースが予定されている「Thunderbird 78」で、「OpenPGP」を利用した電子メールの暗号化とデジタル署名を標準サポートする方針を明らかにした。

 現行の「Thunderbird」でも、PGP(Pretty Good Privacy)のフリーソフトウェア実装である「GnuPG」と、「Enigmail」と呼ばれる「Thunderbird」アドオンを導入することで、デジタル署名または暗号化されたメールを扱うことが可能。

 しかし、次期メジャーバージョンの「Thunderbird 78」ではサポートされるアドオンの種類に変更が加えられる(レガシーアドオンが利用できなくなることだと思われる)。現行の「Thunderbird 68」系統は2020年秋までメンテナンスされるため、それまでは「Enigmail」アドオンが利用できるが、それ以降は「GnuPG」+「Enigmail」でPGPメールを扱うことはできなくなる。そこで、「Thunderbird」本体に「OpenPGP」サポートが統合されることになったという。

 なお、「Thunderbird」本体に「OpenPGP」サポートが組み込まれるにあたり、「Enigmail」アドオンを長年開発してきたPatrick Brunschwig氏の協力も得られることになったとのこと。「Enigmail」のユーザーに対しては、既存のキーと設定を移行するための支援が提供される見込みだ。