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Canonical、「Ubuntu 20.04 LTS」の提供を開始 ~“Microsoft Store”からWSL導入も可能
最長で2030年4月までの10年間サポートされる長期サポート版
2020年4月24日 16:47
英Canonicalは4月23日、Linuxディストリビューション「Ubuntu」の最新版「Ubuntu 20.04」の一般提供を開始した。「Windows Subsystem for Linux(WSL)」向けのパッケージも“Microsoft Store”から無償で入手可能。
「Ubuntu 20.04」(コードネーム:Focal Fossa)は、「Ubuntu 19.10」に続く「Ubuntu」の最新版。「Ubuntu 18.04」以来のLTS版でもある。LTS版「Ubuntu」は隔年でリリースされる長期サポートリリースで、通常版の9カ月より長い5年間、2025年4月までのサポートが提供される。また、拡張セキュリティメンテナンス(ESM)を契約すれば、さらに5年間のサポートが得られる。最長で2030年4月までの10年間、セキュリティアップデートの提供を受けることが可能だ。
「Ubuntu 20.04」はLinuxカーネルが5.4となり、「exFAT」ファイルシステムがサポートされた。「exFAT」はMicrosoftが主にリムーバブルメディア向けに開発したファイルシステムで、SDカードやUSBフラッシュドライブなど、多くのストレージで利用されている。Microsoftは昨年8月、Linuxカーネルの「exFAT」サポートを支援する方針を明らかにしていた。
そのほかにも、最新のデフォルト暗号化機能を持つ新しいシンプルなVPN「WireGuard」がサポートされる。これは「Ubuntu 18.04」にもバックポートされるため、企業での採用が広まると期待される。
CanonicalとMicrosoftは「Windows 10 バージョン 2004」で正式リリース「WSL 2」への対応でも協力している。「WSL 2」ではアーキテクチャーが改められ互換性が向上したほか、とくにディスクアクセスでパフォーマンスの改善が期待されている。
“Microsoft Store”では現在、「Ubuntu」(そのときどきの最新版にアップデートされる)と「Ubuntu 16.04 LTS」、「Ubuntu 18.04 LTS」、「Ubuntu 20.04 LTS」の4バージョンが利用できる。これらは、同じ環境に共存させることも可能だ(参考記事)。編集部にて確認したところ、「Hyper-V クイック作成」のギャラリーにはまだ追加されていなかったが、いずれ利用可能になるものとみられる。