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Microsoft、37年前の「GW-BASIC」をオープンソース化

すでに公開されている「MS-DOS 1.25」「MS-DOS 2.0」に匹敵する歴史的遺産が“GitHub”で

Microsoft、37年前の「GW-BASIC」をオープンソース化

 米Microsoftは5月21日(現地時間)、「GW-BASIC」をオープンソース化したと発表した。同社はすでに「MS-DOS 1.25」と「MS-DOS 2.0」のソースコードを“GitHub”で公開しているが、それに匹敵する歴史的遺産だ。

 「GW-BASIC」は、IBMがPC DOSにバンドルしていた「BASICA」(Advanced BASIC)をもとにMicrosoftが開発したBASICインタプリター。「Microsoft BASIC」の実装は、Microsoftの創業者であるBill Gates氏とPaul Allen氏が最初に開発したAltair 8800用のBASICインタープリターにまで遡ることができる。70年代後半から80年代にかけて、このインタープリターは8088、6502、6809、Z80といった当時人気を集めていたプロセッサーへ移植されたが、「GW-BASIC」もそうしたバリエーションの一つとも言える。

 今回“GitHub”で公開されたのは、Intel 8088 CPUで動作する「GW-BASIC」のソースコード。タイムスタンプは1983年2月10日で、実に37年前のものだ。当時のほかの製品と同様、C言語やPascal言語などの高級言語は使われておらず、すべてアセンブリ言語で記述されている。コードはトランスレーターでマスター実装から8088向けに変換されているが、このトランスレーターのソースコードは公開されていない。また、808x向け以外の実装も公開できないとのこと。

 とはいえ、パーソナルコンピューターの夜明けとも呼ぶべきこの時代のソースコードを見ることができるのは大変興味深いことだ。リードオンリーのためプルリクエストを送ることはできないが、歴史的な参考文献として、また教育のために役立ててほしいとしている。