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NVIDIA、「DirectX 12 Ultimate」対応のゲーマー・クリエイター向けドライバーをリリース

新しいレイテンシ低減技術もサポート。RTX GPUとMay 2020 Updateの潜在能力を引き出せる

NVIDIA、「DirectX 12 Ultimate」対応のゲーマー・クリエイター向けドライバーをリリース

 米NVIDIAは6月24日(現地時間)、「DirectX 12 Ultimate」に対応した「GeForce Game Ready Driver」と「NVIDIA Studio Driver」を公開した。

 「DirectX 12 Ultimate」は「Windows 10 May 2020 Update(バージョン 2004)」からサポートされている新世代のグラフィックスAPI。グラフィックスカードは“GeForce RTX”シリーズが必要。リアルタイムレイトレーシングや可変レートシェーディング、メッシュシェーダー、サンプラーフィードバックといった新機能を備えており、これからの「Windows 10」と次世代ゲーム機“Xbox Series X”共通のグラフィックス・ゲーム基盤となる。

 ゲーマー向けの「Game Ready Driver」(GRD)では、前述の「DirectX 12 Ultimate」に加え、ハードウェアでアクセラレーションされたGPUスケジューリングと呼ばれる機能がサポートされる。ビデオカードが自身のメモリを直接管理することにより、遅延(レイテンシ)を抑え、パフォーマンスが向上するという。

「DirectX 12 Ultimate」に加え、ハードウェアでアクセラレーションされたGPUスケジューリングと呼ばれる機能がサポートされる

 また、“G-SYNC”互換ディスプレイのサポートや専用ユーティリティ「GeForce Experience」で最適化可能なゲームタイトルの数も拡充された。最新版はv451.48で、脆弱性の修正も含まれている。

“G-SYNC”互換ディスプレイのサポートを拡充

 一方、クリエイター向けの「Studio Driver」(SD)でも「DirectX 12 Ultimate」やハードウェアでアクセラレーションされたGPUスケジューリングがサポートされる。加えて「Chaos V-Ray 5」、「Corel Painter 2021」、「Adobe Premiere Pro 14.2」、「Adobe Substance Alchemist」、「Blender 2.83」といったクリエイティブアプリへ“RTX”シリーズによるハードウェアアクセラレーションがもたらされる。レンダリングのパフォーマンスや品質の向上はもちろん、AIを活用したオブジェクト認識やノイズ除去などでも恩恵を受けることができるだろう。

 また、「Windows 10 バージョン 1909」環境でも“RTX”シリーズGPUの性能が改善されているとのこと。同社のテストによると、クリエイティブアプリで最大18%のパフォーマンス向上がみられるという。

「Windows 10 バージョン 1909」環境でも“RTX”シリーズGPUの性能