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オンライン会議の疲労を軽減 ~Microsoft、「Teams」の新機能“Together mode”を発表

従来のグリッドビューも強化、AIが状況に応じ表示を最適化する“Dynamic view”を導入へ

Microsoft、「Microsoft Teams」の新機能“Together mode”を発表

 米Microsoftは7月8日(現地時間)、「Microsoft Teams」の新機能“Together mode”を発表した。リモートワークによる疲労を軽減する効果があるという。

 オンライン会議は対面の会議よりも疲れやすい――そう感じたことはないだろうか。これは気のせいではなく、同社の研究によると事実だという。聴衆の反応をダイレクトに得られないままコンテンツのプレゼンテーションを進めなければならないストレス、身ぶり手ぶりや目線など、話者やメンバーの発する非言語的なシグナルが十分に得られず、会議の空気を掴めないストレスというのは想像以上に大きいらしい。

 “Together mode”はそうした研究に基づく新しいオンライン会議のスタイルだ。バーチャル背景の場合と同じように参加者の映像はAI技術により切り抜かれるが、講堂や会議室、コーヒーバーといった仮想空間に配置され、場を共有する点がユニークだ。単に参加者を並べるグリッドビューとは異なり、会議の一体感が醸し出される。シンプルなソリューションだが、同社の研究によると効果はあるのだという。

オンライン会議の疲労を軽減

 “Together mode”モードの初期リリースでは、最大49人のミーティングに最適化されており、みんなでチャットをする場面に向いている。それより大規模な会議への対応は、今後の課題となるだろう。また、「PowerPoint」のプレゼンテーションを長く共有する場合にはあまり向いていない上、参加者が会議中にカメラを移動させることはあまり考慮されていない。そのため、従来のグリッドビューがすぐに不要になることはないだろう。

 なお、同社は既存のグリッドビューにも“Dynamic view”と呼ばれる機能を導入する計画だ。これはAIを利用して、状況に応じてグリッドビューの表示を最適化するもので、たとえば資料を用いて説明する場合は共有コンテンツを、特定の参加者が発言している場合はそのユーザーにフォーカスを当て、他の表示を最小化するといったパーソナライズを自動で行う。とくにコンテンツ主体のミーティングは“Together mode”が不得意とするところだけに、本機能に期待がかかる。