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「Windows 10 20H2」には新しい[スタート]画面デザインや「Edge」マルチタスクの強化が導入へ
“Beta”チャネルに配信のBuild 19042.421でテスト中
2020年7月27日 16:34
米Microsoftは7月14日(現地時間)、「Windows 10 バージョン 20H2」Build 19042.421(KB4568831)を“Windows Insider Program”の“Beta”チャネルユーザーに公開した。インストール済みの場合は、“Windows Update”経由で更新できる。
「Windows 10 バージョン 20H2」は、今年後半にリリースされるWindows 10の次期機能アップデート。コアは「Windows 10 バージョン 2004(May 2020 Update)」と共通で、「バージョン 1903」から「バージョン 1909」へのアップグレードと同様、“イネーブルメント パッケージ”と呼ばれるパッチで機能の切り替えが行われる。そのため、変更は比較的小規模になる見込みだ。
本ビルドでは、“Dev”チャンネルでテスト中の新要素がいくつか導入された(スタート画面のデザイン更新、「Edge」のタスク切り替え強化など)。大きな問題がなければ製品版の「Windows 10 バージョン 20H2」にも導入される見込みだ。
テーマ対応の[スタート]画面タイル
従来の[スタート]画面はタイルの背景にOSのアクセントカラーやそれぞれのアプリのテーマカラーが用いられており、統一感に欠けていた。最新版では一律OSのテーマに合わせた色で塗りつぶされ、まとまりのあるデザインとなっている。今年から導入が始まったカラフルアイコンともマッチしている。
[Alt]+[Tab]キーに「Edge」のタブ
また、「バージョン 20H2」では「Microsoft Edge」で開いているWebページへのナビゲーションが強化される。その第1弾として、[Alt]+[Tab]キーを押すと現れるタスク切り替え画面に「Edge」のタブが含まれるようになった。
たとえばオフィス文書の編集中に「Edge」で開いているヘルプページを参照する場合、従来であればまず[Alt]+[Tab]キーで「Edge」に切り替え、マウスによるタブ操作や[Ctrl]+[Tab]キーで目的のページを開くことになるだろう。[Alt]+[Tab]キーからダイレクトにヘルプページへ切り替えられるようになれば、業務効率は大きく改善するだろう。
とはいえ、「Edge」で大量にタブを開く癖のあるユーザーにとってはかえって使いにくくなるかもしれない。そのため、元の挙動へ戻したり、最近開いたタブ5つないし3つだけを[Alt]+[Tab]キー画面に表示するよう設定することも可能だ。
タスクバーへのWebサイトのピン留め
「Edge」でWebサイトをタスクバーへピン留めしておくと、お気に入りのサイトをすばやく開くことができて便利だ。しかし、貴重なタスクバー領域をただそれだけのために使ってしまうのは少しもったいないかもしれない。
「バージョン 20H2」では、タスクバーにピン留めしたWebサイトへマウスオーバーさせると、当該サイトの「Edge」タブがライブサムネイルで表示されるようになる。複数のウィンドウにタブが散らばっていても、タスクボタンに集約表示できるというわけだ。前述の強化された[Alt]+[Tab]キーと合わせて、業務効率の改善に役立てたい。
そのほかの改善
そのほかにも、管理者向けの機能強化や不具合の修正に加え、以下の改善が盛り込まれている。
パーソナライズされたタスクバー
新規にアカウントを作成した場合に、PCの用途に応じてタスクバーに初期状態でピン留めするアプリを変更する。既存のアカウントには影響しない。
通知エクスペリエンスの向上
通知トーストにアプリロゴとタイトルを加えて、どのアプリからの通知なのかをわかりやすく。
「コントロール パネル」から「設定」アプリへ
「コントロール パネル」を「設定」アプリに置き換える取り組みを継続。たとえば、「コントロール パネル」でシステム情報を参照しようとすると、「設定」アプリが開く。デバイスの仕様をクリップボードにコピーする機能も追加して操作性を改善し、「設定」アプリへの移行を促す。