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モバイル端末で読みづらいPDFをAIが整形 ~Adobeが「Acrobat Reader」アプリの新機能“Liquid Mode”を発表

日本語にも来年以降対応へ

 米Adobeは9月23日(現地時間)、モバイル版「Adobe Acrobat Reader」アプリの新機能“Liquid Mode”を発表した。PDFドキュメントの多くは紙に印刷されることが前提とされており、スマートフォンやタブレットの小さなディスプレイでは文字が小さすぎたり、ピンチインやズームアウトといった操作を強いられるなど、読みやすいとはいいがたい。こうした読みにくいPDFドキュメントを人工知能(AI)技術「Adobe Sensei」で分析し、読みやすく整形してくれる画期的な機能が“Liquid Mode”だ。

 Adobeは自社の提供するあらゆるドキュメント関連製品・サービスに「Adobe Sensei」を取り入れ、デジタルドキュメントの活用方法を再定義する取り組みを進めているが、“Liquid Mode”はその第一弾となる試みだ。

 “Liquid Mode”を利用すると、ボタン一つでテキストや画像、表の大きさをモバイルデバイスの画面に合わせて自動的に組みなおすことが可能。「Adobe Sensei」による分析で見出しや段落、画像、一覧、表などのPDF要素を把握・特定し、読みやすくカスタマイズされた状態で表示できる。画像のタッチ表示や拡大、表のレスポンシブ表示が可能になることで、ピンチインやズームアウトなどの操作が不要となる。

 さらに、この分析結果を活用して自動的に目次を生成したり、文章を段落ごとに折り畳んだりといった機能も用意される。フォントサイズや文字・行間のスペースも、ユーザーの読みやすいようにカスタマイズできるようになるという。

 “Liquid Mode”はまずiOS、Android、および“Google Play”ストアを利用できるChromebook向けに提供される。デスクトップやWebブラウザーでも近々利用できるようになるという。現在のところ日本語ドキュメントでは利用できないが、来年以降の対応が予定されているとのことなので期待したい。