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Apple、「macOS Big Sur 11.1」を正式公開 ~旧OSにもセキュリティアップデート
“AirPods Max”への対応や、「TV」アプリケーションの機能強化など
2020年12月15日 15:05
米Appleは12月14日(現地時間)、「macOS Big Sur 11.1」を正式リリースした。信頼性の向上とセキュリティの強化を目的としたメンテナンスアップデートとなっている。
本バージョンにおける変更は、以下の通り。“AirPods Max”への対応や、「TV」アプリケーションの機能強化、“App Store”へのプライバシー情報導入などがトピックとなっている。
AirPods Max
- 新しいオーバーイヤーヘッドフォン“AirPods Max”に対応します
- ハイファイオーディオで豊かなサウンドが再現されます
- アダプティブEQにより、イヤークッションの装着状態に合わせてサウンドがリアルタイムに最適化されます
- ノイズキャンセリングをオンにして環境ノイズを遮断できます
- アクティブノイズキャンセリングを使用して環境ノイズを遮断できます
- 空間オーディオとダイナミック・ヘッドトラッキングにより、まるで映画館にいるかのようなサウンド体験を楽しめます
TVアプリケーション
- まったく新しいApple TV+のタブで、Apple Originalの番組や映画を簡単に見つけて視聴できます
- 検索機能が強化され、ジャンルなどのカテゴリ別に閲覧でき、入力中に検索履歴や単語の候補が表示されます
- 映画、テレビ番組、Podcast、チャンネル、スポーツなど、最も関連性の高い一致が最上位検索結果に表示されます
App Store
- 新しいプライバシー情報セクションがApp Storeページに追加され、デベロッパが報告したアプリケーションのプライバシー慣行の概要が表示されます
- Arcadeのゲームでは、ゲーム内ダッシュボードで新しくプレイできるArcadeゲームが推奨されます
M1を搭載したMacでのiPhoneおよびiPad App
- iPhoneおよびiPad用Appの新しいウインドウオプションにより、ウインドウを横向きや縦向きに切り替えたり、ウインドウを拡大して画面全体に表示したりできます
写真
- Apple ProRAWの写真を“写真”アプリケーションで編集できます
Safari
- Ecosia検索エンジンのオプションがSafariに追加されます
空気質
- 中国本土の場所の空気質が“マップ”とSiriで利用できます
- 米国、イギリス、ドイツ、インド、メキシコでは特定の空気質レベルになったときに健康上の推奨事項がSiriで提供されます
不具合の修正は、以下の通り。
- macOS Catalinaからアップグレードしたあとでタイムコードトラック付きのムービーを開くとQuickTime Playerが終了することがある
- Bluetooth接続状況がコントロールセンターに表示されない
- Apple WatchでMacを自動的にロック解除するときの信頼性
- MacBook Proの各機種でトラックパッドのスクロールが予想より速くなることがある
- M1を搭載したMacでLG UltraFine 5Kディスプレイが誤って4K解像度で表示されることがある
「macOS Big Sur」は2013年以降に発売されたMacBook Pro/AirやMac Pro、2015年以降に発売されたMacBook、2014年以降に発売されたiMac/Mac mini、2017年モデルのiMac Proなどで利用可能。現在[システム環境設定]ダイアログの[ソフトウェア・アップデート]セクションから無償でアップグレードできる。
なお、本リリースにはセキュリティ関連の修正も含まれているので注意。旧バージョンのOS向けにも、セキュリティパッチ「Security Update 2020-001 Catalina」や「Security Update 2020-007 Mojave」が提供されている。
修正された脆弱性の件数はCVE番号ベースで59件。「AppleGraphicsControl」やオーディオ、フォントパーサー、グラフィックスドライバー、「ImageIO」、カーネルなどで任意コードが実行可能になる問題が対処されている。