ニュース

ライブ配信ソフト「OBS Studio」にNVIDIAのノイズ除去が統合 ~dGPU搭載ラップトップでの不便も解消

v27.0が公開。Linuxでは「Wayland」をサポート

「OBS Studio」v27.0

 ライブ配信ソフト「OBS Studio」の最新版v27.0が、6月2日に公開された。現在、公式サイト「obsproject.com」から無償でダウンロード可能。Windows版は窓の杜ライブラリからもダウンロードできる。

 「OBS Studio」は、オープンソースで開発されているクロスプラットフォーム対応のビデオ録画・生放送ツール(「OBS」は「Open Broadcaster Software Studio」の略)。リアルタイムで映像・音声をキャプチャーし、ミキシングやフィルター、シーンの切り替えといった操作を行いながら、さまざまな動画・音声サービスへ配信することができる。また、強力なAPIを備えており、プラグインで機能をニーズに応えたカスタマイズが行える点も人気だ。Windows/Mac/Linuxに対応しており、Windows版の対応OSはWindows 8/8.1/10。ライセンスは「GNU General Public License(GPL) v2.0」。

 「OBS Studio 27.0」では、[編集]メニューに[元に戻す][やり直す]コマンドが追加。編集を失敗しても気軽にアンドゥ・リドゥできるようになった。

[編集]メニューに[元に戻す][やり直す]コマンドが追加

 Windows版での大きな変更点は、画面キャプチャー(Display Capture)にクロスGPUに対応した新しいキャプチャー方法が追加されたことと、NVIDIA製GPUを利用したノイズ除去機能に対応したことだ。

 従来の「OBS」では、内蔵GPU(iGPU)に追加で高性能なGPU(dGPU)が搭載されているデバイス(「Surface Book」など)を利用している場合、「OBS」で利用するGPUをキャプチャーソースに応じて適切に変更する必要があった。新しいキャプチャー方法はその問題を解決するためのもので、「Windows 10 バージョン 1903」以降で利用可能。

新しいキャプチャー方法

 一方、ノイズ除去機能は「NVIDIA Broadcast」にも実装されているもので、別途「NVIDIA Audio Effects SDK」を導入することにより「OBS」へ組み込めるようにしたものだ。「GeForce RTX 30」シリーズのGPUを搭載した環境にSDKを組み込めば、「OBS」のフィルターで「NVIDIA Noise Removal」が選べるようになる。

 そのほかにも、Linuxで「Wayland」がサポートされ、「PipeWire」のキャプチャーが可能になった。Ubuntuの場合、「Ubuntu 20.10」以降が必要だ。

ソフトウェア情報

「OBS Studio」
【著作権者】
OBS Project
【対応OS】
Windows/Mac/Linux
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
27.0(21/06/02)