ニュース

「Microsoft Edge」のパスワード自動入力を独自パスワードで保護可能に ~Dev版に展開完了

よりセキュアに運用したいユーザーに。PDFドキュメントの目次にはサムネイルも

プライマリーパスワードが展開されたDev版「Microsoft Edge」v100.0.1169.1

 米Microsoftは2月15日(現地時間)、Dev版「Microsoft Edge」v100.0.1163.1をリリースした。本バージョンでは、プライマリーパスワード(Primary Password)機能のロールアウトが完了しているとのこと。

 「Edge」はWebサイトのパスワードを保存して「Microsoft アカウント」で共有する機能を備えており、Webサイトへのパスワード入力も自動で行える。パスワードが自動で入力されてしまうのが不安な場合はOSのパスワードを要求することも可能で、「Windows Hello」の顔認証・指紋認証と組み合わせれば、パスワードをキーボードで入力する手間なくセキュリティを強化できる。

パスワードの自動入力を「Windows Hello」で保護した様子

 しかし、なかには「Edge」のパスワード自動入力に、OSのパスワードとは異なるカスタムパスワードをかけておきたいこともあるだろう。PCと「Edge」が第三者に操作されている場合、OSのパスワードや「Windows Hello」はなんらかの方法で破られている可能性があるためだ。万が一そうした事態に陥っても、「Edge」のパスワード自動入力機能だけパスワードを分けておけば、Webサイトのパスワードまで根こそぎ盗まれるリスクは軽減できる。

 今回ロールアウトされたプライマリーパスワードは、「Edge」の設定画面の[プロファイル]-[パスワード]セクション(edge://settings/passwords)で有効化可能。最低でも4文字以上のフレーズを指定する必要がある。

プライマリーパスワードは設定画面の[プロファイル]-[パスワード]セクション(edge://settings/passwords)で有効化できる
最低でも4文字以上のフレーズを指定

 なお、このフレーズはMicrosoftと共有されない。デバイスごとに異なるフレーズを用いることもできる。ただし、忘れてしまうとデータを復元できなくなるので注意したい。

 そのほかにも、本バージョンではPDFドキュメントの目次にサムネイルを表示する機能がロールアウトされているとのこと。「バージョン 100」問題への対策として、ユーザーエージェント(UA)文字列のメジャーバージョンをマイナーバージョンの位置に強制表示する管理ポリシーが有効化されたほか、Windows版ではカスタムテキストカーソルのサポートも有効化された。また、開発者向けの改善もいくつか導入されている。

PDFドキュメントの目次にサムネイルを表示

 Dev版「Microsoft Edge」は、製品版に導入予定の新機能や改善をテストするために毎週更新されているプレビュー版、CanaryとBetaの間に位置付けられている。公式サイト「microsoftedgeinsider.com」から無償でダウンロード可能だ。