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「1Password」にSSHエージェント機能 ~「1Password 8.6 for Windows」「1Password CLI 2.0」もリリース
「GitHub」や「GitLab」へのアクセスも数ステップでセットアップできる
2022年3月18日 15:00
加AgileBitsは3月17日(現地時間)、パスワード管理サービス「1Password」の新しいクライアントアプリ「1Password 8.6 for Windows」を正式リリースした。新しいSSHエージェントと「1Password CLI 2.0」もアナウンスされている。
1Password 8.6 for Windows
「1Password 8.6 for Windows」では、サイドバーを改善。カテゴリーを再び表示できるようになったほか、タグを隠す機能、使っていないタグを削除する機能などがサポートされた。サイドバーを折りたたんで、画面を広々と使うこともできる。
また、「1Password 8」で導入されたクイックアクセスもブラッシュアップ。[Ctrl]+[Shift]+[Space]キーで呼び出せるようになった。直接コレクションにアクセスできるようになるなど、細かい使い勝手も見直されている。
そのほかにも、「Windows Hello」への対応を強化。TPM 2.0対応PCであればOSやアプリの再起動を挟んでもパスワードレスで「1Password」をアンロックできる。2FA QRコードをデスクトップアプリで生成する機能もサポートされた。
新しいSSHエージェント(ssh-agent)
Windows/Mac/Linux版「1Password 8」にSSHエージェントが追加され、鍵の生成や管理を任せられるようになった。「GitHub」や「GitLab」へのアクセスにはSSHが利用されることが多いが、わずか数ステップで新規プロジェクトのセットアップが完了するのは便利でよい。
「1Password」は複数のデバイスで保管庫を同期できるので、登録したSSHキーはすべての「1Password」デバイスで使いまわせる。プロセスにSSH鍵の使用を許可する際は、Windowsの場合「Windows Hello」、Mac/Linuxの場合は指紋認証が利用できる。
なお、この機能はオープンソースプロジェクトには無償で提供されるとのこと。
1Password CLI 2.0
「1Password CLI」(opコマンド)は、「1Password」保管庫のデータをコマンドラインで操作できるようにしたツール。パスワードをスクリプトに埋め込むのは情報漏洩のもとだが、「1Password CLI」を利用すれば秘匿情報の保護と生産性の向上を両立することが可能。処理の自動化にも活用できる。
「1Password CLI 2.0」は利便性を向上させるために構文が一部変更されたほか、シークレットのプロビジョニング(プレーンテキストに書かれた認証情報を「1Password」への参照に置き換え)や生体認証によるロック解除がサポートされた。「1Password」デスクトップアプリと連携し、アカウントへのサインインに指紋認証やApple Watchが利用できる。
「1Password CLI 2.0」はパッケージマネージャー(apt/yumなど)を利用して、手軽に導入が可能。OSS(オープンソースソフトウェア)の開発チームには無料で提供される。「1Password CLI 1」系統は「1Password CLI 2」に置き換えられるが、アップグレードの猶予として1年間サポートが継続される。