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いろんな形式で書かれた日時データも置換処理で手軽に統一「EmEditor」v21.6.0
Unicodeの「見えない文字」攻撃への対策も強化。「Unicode 14.0.0」にも対応
2022年3月24日 14:55
米Emurasoftは3月24日(日本時間)、テキストエディター「EmEditor」の最新版v21.6.0を正式公開した。「Professional」と「Free」の両方でいくつかの改善が行われている。
Unicodeへの対応強化
近年、Unicodeを悪用してソースコードに「見えない」脆弱性を埋め込む攻撃が増えているとのことで、「Visual Studio Code」などで特定の文字を可視化できるようにする対策が進んでいる。
「EmEditor」でもv21.5から同様の機能「文字チェック」が導入されているが、文字コードを範囲指定する必要があり、指定したい文字が分散している場合に煩わしかった。そこで本バージョンでは用字と一般カテゴリーでも指定できるように改善されている。
また、絵文字のサポートも改善された。「EmEditor」はすでに絵文字の表示や絵文字周辺の正しいカーソル移動に対応しているが、将来的に新しい絵文字シーケンスが追加されるケースを十分考慮しておらず、時代遅れになる可能性があった。新バージョンではこの点が改修されると同時に、「Unicode 14.0.0」への対応も行われている。
置換機能の強化
さらに、v21.6.0では置換表現構文に「¥D」(日付け)と「¥T」(時刻)が追加された。これはバラバラの日時表現を置換機能で統一する際に便利。Unicode正規化を行うための「¥Nc」、「¥Nd」、「¥NC」、「¥ND」も追加されており、表記ゆれの統一に利用できる。
そのほかの改善
そのほかにも、「EmEditor Professional」で以下の改善が行われた。
- エクスプローラからファイルをドラッグ&ドロップしてリンクファイルを作成。フィルター、高度なフィルター、連続検索、連続置換、ファイルから連続検索/置換などの機能で利用できる
- [フィルター]ツール バーの[すべて抽出]ボタンがドロップ ダウンメニュー変更され、[[すべての行を抽出]と[一致した文字列を抽出]コマンドを選択可能
- 検索文字列が[前の条件との論理和]オプションで結合されている場合の[高度なフィルター]コマンドを大きく高速化。
- 特定の条件が選択されているケースで[CSVの結合]コマンドを大幅に高速化
- 多くの検索文字列が定義されている場合での[複数検索]の動作を大幅に高速化
「EmEditor Professional」は、Windowsプラットフォームで定番のテキストエディター。プラグインで機能を拡張できるのが特徴で、CSVデータを扱うための機能も非常に充実している。年額5,280円の有償ソフトだが、個人利用であれば機能制限のある無償版「EmEditor Free」として利用できる。
対応OSは64bit版を含むWindows 7/8.1/10/11およびWindows Server 2008 R2以降で、現在同社の公式サイトや窓の杜ライブラリからダウンロード可能。Windows 10以降であれば「Microsoft Store」から入手できるストア版を利用するのが手軽だ。
ソフトウェア情報
- 「EmEditor Professional」
- 【著作権者】
- Emurasoft, Inc.
- 【対応OS】
- 64bit版を含むWindows 7/8.1/10/11およびWindows Server 2008 R2以降
- 【ソフト種別】
- シェアウェア 年額5,280円(永久ライセンスは23,760円、30日間の試用期間後は個人利用に限り機能制限のある無償版「EmEditor Free」として使用可能)
- 【バージョン】
- 21.6.0(22/03/24)