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「Windows Terminal」にWindows 11専用版、ファイルサイズは半分に

Windows 10での動作を考慮しない分、軽量に

「Windows Terminal」

 米Microsoftは3月26日(現地時間)、「Windows Terminal」v1.12.1073を公開した。本バージョンは不具合の修正が中心のサービスリリースだが、配布方法の変更が行われている点には注目だ。

 新しい「Windows Terminal」には2つのバンドルがあり、1つはWindows 10/11の両方で動作する(Windows 10版)。もう1つはWindows 11専用で、Windows 10での動作を考慮せずにすむため、依存関係ライブラリを削除できたという。おかげで、ファイルサイズが半分程度になっているのがメリットだ。

  • Microsoft.WindowsTerminal_Win10_1.12.10732.0……:36.9MB
  • Microsoft.WindowsTerminal_Win11_1.12.10733.0……:17.5MB

 なお、両者は同じソースコードからビルドされているため、機能的な差はない。基本的には、それぞれのバージョンにあったパッケージを利用するとよいだろう。Windows 11環境で「Microsoft Store」の「Windows Terminal」を利用している場合、つまり一般的なユースケースでは自動でWindows 10版がWindows 11専用版へ差し替えられるようだ。

Windows 10対応版とWindows 11専用版という2つのバンドルが配布される

 それ以外の、たとえば「GitHub」のリリースページからMSIXパッケージをダウンロードしてインストールしている場合は、いずれのバンドルでも「Visual C++ Universal Runtime Package」のインストールが必要となる。また、パッケージ化されていない「Windows Terminal」を利用する場合は、Windows 11でもWindows 10版の利用が推奨されている。その場合は「Visual C++ 再頒布可能パッケージ」が必要だ。

 「Windows Terminal」は、Microsoftが主導でオープンソースとして開発しているターミナルアプリ(ライセンスは「MIT License」)。DirectWrite/DirectXベースのテキストレンダリングエンジンやUTF-16/UTF-8両対応のテキストバッファーを備えたモダンな設計、複数のシェル(PowerShell、WSL/Linuxなど)をタブで切り替えたり、ペインで画面分割して同時利用できるレイアウトの柔軟性、プロファイルベースの高いカスタマイズ性などが特徴だ。現在、「GitHub」や「Microsoft Store」から無償でダウンロードできる。

 今後は単なる「Terminal」という名前に変更される予定だ。

ソフトウェア情報

「Windows Terminal」
【著作権者】
Microsoft Corporation
【対応OS】
Windows 10 May 2019 Update(バージョン 1903)以降
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
1.12.1073(22/03/26)