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Google、古いガラケーの白黒絵文字をオマージュした「Noto Emoji」フォントを発表

収録文字数は3,663で可変フォントもあり。ライセンスは縛りの緩い「OFL 1.1」

Google、新しい絵文字フォント「Noto Emoji」を発表

 米Googleは4月29日(現地時間)、新しい絵文字フォント「Noto Emoji」を発表した。以前からあるカラー絵文字「Noto Emoji Color」をベースに、白黒化したものだ。

 「Noto Emoji」は、いわゆる「ガラケー」時代初期に使われていた白黒の絵文字にインスパイアされてデザインされている。もちろん品質は当時と比べると段違いだが、白黒2色のみでシンプルにまとめられたグリフはどこかノスタルジックで、親しみやすさを感じさせる。

 「Noto Emoji」の基本アイデアは「Noto Emoji Color」を白と黒で書き直すことだが、機械的に白黒化されたわけではない。たとえば国旗のように色が重要な意味を持つものは、ISOの国名コードをあしらったデザインに作り直されている。職業や人間関係を表す比較的複雑な意匠は、かつてのGoogle製品で多用されていた「ブロブ」(黄色いゼリーのようなキャラクター)をモチーフにしたシンプルなものになっている。

基本アイデアは「Noto Emoji Color」を白と黒で書き直すこと
国旗はISOの国名コードをあしらった専用のデザインに。モノクロ環境でも意味が通る
職業や人間関係を表す比較的複雑な意匠は、かつてのGoogle製品で多用されていた「ブロブ」に
「ブロブ」は「Android 7 Nougat」まで使われていた

 「Noto Emoji」は現在、「Google Fonts」から無償でダウンロード可能。ライセンスは比較的縛りの緩い「SIL Open Font License 1.1」で、個人利用・商用にかかわらず無償。Webサイトに埋め込むだけでなく、改変して派生フォントを開発したり、アプリやゲームなどに組み込むこともできる。

 収録文字数は3,663で、最新のUnicode絵文字仕様(14.0)に準拠。フォントのウェイトは5つで、可変(バリアブル)フォントも利用可能だ。

可変(バリアブル)フォントも利用可能
フォントのウェイトは5つ