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「Noto」フォントが現存するほぼすべての文字言語に対応

Google ドキュメント、スプレッドシート、スライドで利用可能

「Noto」フォント

 米Googleは1月31日(現地時間)、「Google Workspace」(ドキュメント、スプレッドシート、スライド)の「Noto」フォントが現存するほぼすべての文字言語に対応したと発表した。

 PCでテキストを表示する際、フォントが正常に描画されず、代わりに四角い記号が表示されることがある。これはフォントにグリフデータが含まれていないことを示しており、四角い記号は「豆腐」と俗称される。

 「Google Fonts」の「Noto」プロジェクトは、この「豆腐」をなくすこと(NO more TO-fu)を目標にはじまったものだ。1,000を超える言語と150を超える書記体系に対応し、太さや幅、スタイルの異なる複数のフォントが用意されている。

 ユネスコによると、世界で話されている推定6,000以上の言語のうち、少なくとも43%が絶滅の危機に瀕しているというが、「Noto」プロジェクトはこうした話者の少ない「少数言語」や、話者がいなくなることが危惧されている「消滅危機言語」の保存にも取り組んでいる。

 話者の少ない言語は文字があってもフォントデータがなく、アルファベットへ転写して音のみを表現したり、欠けたグリフを画像化してテキストに埋め込むなどする必要がある。しかし、「Noto」フォントならばそうした言語のほとんどをカバーしており、テキストをそのままデジタル化できる。

 「Google Workspace」アプリで「Noto」フォントを利用するには、フォントを選択するプルダウンリストで[その他のフォント]を選択する。するとフォントの検索ダイアログが現れるので、「noto」などとキーワードを入力して探すとよい。次回からはプルダウンの[最近利用したフォント]から簡単に選択できる。

フォントを選択するプルダウンリストで[その他のフォント]を選択
「noto」などとキーワードを入力して探す