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AppleのAPFSに対応、DMGイメージファイルの抽出に対応した「7-Zip 22.00」

オープンソースの解凍・圧縮ソフト

「7-Zip」v22.00

 解凍・圧縮ソフト「7-Zip」の最新版v22.00が、6月21日に正式公開された。約半年ぶりのアップデートとなる。

 「7-Zip 22.00」の目玉は、AppleのAPFSファイルシステムに対応したことだ。Macアプリの配布によく使われるDMG形式のイメージファイルを開き、含まれているファイルを抽出できる。

AppleのAPFSファイルシステムに対応

 また、展開したファイルに書庫ファイルの「Zone.Identifier」を引き継がせるオプションが追加された。「Zone.Identifier」とはインターネットから入手したファイルにつけられる印のようなもの。ダウンロードしたファイルを開くとOSによる警告が表示されることがあるが、こうしたセキュリティ機能に活用されているのが「Zone.Identifier」で、NTFSファイルシステムの代替データストリーム(Alternate Data Streams:ADS)という機能で実現されている。

 展開したファイルに書庫ファイルの「Zone.Identifier」を伝播させるには、コマンドラインに新設された「-snz」オプションを利用する。また、[オプション]ダイアログの[7-Zip]タブで「Zone.Identifier」の扱いを指定することも可能。マルウェアのターゲットになりやすい「Microsoft Office」のファイルのみ「Zone.Identifier」を伝播させ、その他のファイルには「Zone.Identifier」をつけないといった運用も可能だ。

インターネットから入手したファイルにつけられる印「Zone.Identifier」
展開したファイルに書庫ファイルの「Zone.Identifier」を伝播させるかどうかを指定

 そのほかにも、ソースファイルの最終アクセス時刻をそのままにするオプションが追加。Linux版ではTARアーカイブのための新しいスイッチが追加されているとのこと。

ソースファイルの最終アクセス時刻をそのままにするオプション

 「7-Zip」は、LZMA/LZMA2アルゴリズムで圧縮された7z形式書庫ファイルを扱うためのツール。ZIP/GZIPなどの書庫ファイルの圧縮・解凍も可能で、解凍だけであればARJ/CAB/LZH/RARなどの形式にも幅広く対応する。開発はオープンソースで行われており、コードの大部分は「GNU LGPL」ライセンス。商用を含め、あらゆる環境で無償利用できるのが強みだ。対応OSは64bit版を含むWindows 2000以降で、現在「7-Zip」の公式サイトや窓の杜ライブラリから無償でダウンロード可能。

ソフトウェア情報

「7-Zip」
【著作権者】
Igor Pavlov 氏
【対応OS】
64bit版を含むWindows 2000/XP/Vista/7/8/10およびWindows Server 2003/2008/2012/2016/2019
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
22.00(22/06/15)