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「7-Zip」が1年ぶりのメジャーバージョンアップ ~ARM64実行ファイルの圧縮率を向上

オープンソースの解凍・圧縮ソフト

「7-Zip」v23.01

 解凍・圧縮ソフト「7-Zip」の最新版v23.01が、6月20日に正式公開された。約1年ぶりのメジャーバージョンアップとなる。

 「7-Zip」は、LZMA/LZMA2アルゴリズムで圧縮された7z形式書庫ファイルを扱うためのツール。ZIP/GZIPなどの書庫ファイルの圧縮・解凍も可能で、解凍だけであればARJ/CAB/LZH/RARなどの形式にも幅広く対応する。開発はオープンソースで行われており、コードの大部分は「GNU LGPL」ライセンス。商用を含め、あらゆる環境で無償利用できるのが強みだ。対応OSは64bit版を含むWindows 2000以降で、現在「7-Zip」の公式サイトや窓の杜ライブラリから無償でダウンロード可能。

 「7-Zip 23.01」では圧縮時に実行ファイル(*.exeと*.dll)を解析するようになり、それに応じて適切なフィルターが選択されるようになった。以前はすべての実行ファイルでx86のBCJ/BCJ2フィルターが適用されていたが、ARM64実行ファイルには専用のARM64(AArch64)フィルターが利用されるようになる。これにより、実行可能ファイルを含むデータの圧縮率を高めることが可能。BCJ2フィルターのデフォルトセクションサイズも64MBから240MBへ変更され、64MiB以上の実行ファイルの圧縮率が改善された。

 そのほかにも、同時に開くファイルの数を制限可能になったことでMac/Linuxでの安定性を改善。Windows版では「エクスプローラー」のコンテキストメニューに関するコードが最適化され、外部プログラムによって大量のファイルが選択された場合のメニューの表示速度が向上した。「7-Zip」ファイルマネージャーとの間のドラッグ&ロップ操作のコードも見直され、マウスの右ボタンによるドラッグ&ドロップ操作が新たにサポートされた。

ソフトウェア情報

「7-Zip」
【著作権者】
Igor Pavlov 氏
【対応OS】
64bit版を含むWindows 2000/XP/Vista/7/8/10およびWindows Server 2003/2008/2012/2016/2019
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
23.01(23/06/20)