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「7-Zip 24」が安定版に ~オープンソースの解凍・圧縮ソフト
.zst形式や「WinRAR 7」で作成した4GB超辞書の圧縮ファイルも解凍可能、ARM64高速化
2024年5月17日 12:46
解凍・圧縮ソフト「7-Zip」の最新版v24.05が、5月14日に正式公開された。「7-Zip 24」ブランチ初の安定版となる。
「7-Zip」は、LZMA/LZMA2アルゴリズムで圧縮された7z形式書庫ファイルを扱うためのツール。ZIP/GZIPなどの書庫ファイルの圧縮・解凍も可能で、解凍だけであればARJ/CAB/LZH/RARなどの形式にも幅広く対応する。開発はオープンソースで行われており、コードの大部分は「GNU LGPL」ライセンス。商用を含め、あらゆる環境で無償利用できるのが強みだ。対応OSは64bit版を含むWindows 2000以降で、現在「7-Zip」の公式サイトや窓の杜ライブラリから無償でダウンロード可能。
「7-Zip 24」ブランチにおける主な変更点は、以下の通り。
- 新しいスイッチ「-myv={MMNN}」で、7zアーカイブ作成時のデコーダー互換バージョンを指定
- 一時ファイルを削除するメニュー項目を「7-Zip」ファイルマネージャーに追加
- 7zとxzアーカイブへの圧縮向けに新しいRISC-Vフィルター。RISC-V用にコンパイルされた実行可能ファイルを含むデータの圧縮率が向上
- 「7-Zip」のUIに大容量のメモリを必要とするRARアーカイブ解凍(ディクショナリサイズ4GB以上)を警告。ユーザーの許可を得て処理を開始するように。起動オプションで使用するメモリ量の制限も可能
- 「WinRAR 7.00」で作成されたRARアーカイブ(4GB以上の辞書を使用)を解凍できるように
- RARアーカイブで64GBまでの辞書を利用可能に(既定は4GB)
- ZSTD書庫ファイル(.zst)を解凍できるように
- ZSTD圧縮方式を用いたZIP、SquashFSおよびRPMアーカイブを解凍できるように
- ZSTDで使用される高速ハッシュアルゴリズム「XXH64」をサポート
- XZ(ULMO/LZMA)圧縮メソッドを使用するDMGアーカイブを解凍できるように
- クラスタサイズが64KBより大きいNTFSイメージを解凍できるように
- 4KBセクターのMBRおよびGDPイメージを解凍できるように
- 書庫ファイルの解凍処理を最適化:RAR、CAB、WIM、ZIP、GZ
- ハッシュ計算の最適化:CRC-32、CRC-64、Blake2sp
- 不具合の修正
また、ARM64版Windows環境でLZMA/LZMA2解凍の処理速度が20%から60%向上しているという。
ソフトウェア情報
- 「7-Zip」
- 【著作権者】
- Igor Pavlov 氏
- 【対応OS】
- 64bit版を含むWindows 2000/XP/Vista/7/8/10およびWindows Server 2003/2008/2012/2016/2019
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 24.04(24/05/14)