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国産の無料圧縮・解凍ソフト「CubeICE」が「Mark of the Web」に対応

出所の怪しいファイルをうっかり開いてしまわないための安全弁

キューブ・ソフト、圧縮・解凍ソフト「CubeICE」の最新版v3.0.0をリリース

 (株)キューブ・ソフトは4月3日、圧縮・解凍ソフト「CubeICE」の最新版v3.0.0をリリースした。約1年ぶりのメジャーアップデートとなる。なお、現在の最新版は4月5日に公開されたv3.0.1。

 「CubeICE」は、「CubePDF」などの製品で知られる国内のアプリ開発会社キューブ・ソフトが手がける圧縮・解凍ソフト。個人・法人を問わず誰でも無償で利用できる。インストーラーに広告が含まれているが、ユーザーが望まない限りインストールされてしまうことはない。

 最大の特徴は、文字化けに強いこと。Macなどで作成された書庫ファイルは、展開するとファイル名が文字化けを起こし、読めないことがあるが、「CubeICE」ならば文字コードを自動判別し、適切な文字コードへ変換できる。「desktop.ini」や「.DS_Store」といった不要なファイルを除外する機能も備える。

設定ダイアログ以外のUIをもたず、ファイルの右クリックメニューから利用するタイプ

 対応する圧縮形式は、20種類以上。ZIP形式はもちろん、近年人気を集めている高圧縮率な7-zip(7z)から古いLZHまでよく使われるものが網羅されており、不足を感じることは少ないだろう。

設定ダイアログ。対応する圧縮形式は、20種類以上

 今回のアップデートの目玉は、「Mark of the Web」(MOTW)をサポートしたこと。これはWindows環境でインターネットからダウンロードされたファイルに付与される特殊な情報(ZoneID、Zone.Identifier)で、最近では「Microsoft Office」のマクロブロックでも活用されている。

 「MOTW」はNTFSファイルシステムの代替データストリーム(Alternate Data Streams:ADS)という機能で実現されており、ファイルのプロパティダイアログで簡単に削除できる。これを削除しないと実行できないのは面倒に感じられるが、出所の怪しいファイルはマルウェアである可能性もあり、ユーザーが不用意に開いてしまうのを防止するのに大いに役立っている。

ファイルのプロパティダイアログで解除するセキュリティマークが「MOTW」だ

 これまでの「CubeICE」は「MOTW」のついた書庫ファイルを解凍しても、解凍先のファイルにそれが引き継がれなかった。最新版ではこれを改め、初期状態で「MOTW」を尊重するようになっている。「7-Zip」「Explzh」といったアプリと同じ仕様になったわけだ。

書庫ファイルについた「MOTW」を尊重するオプション。初期状態で有効

 このオプションは解除することもできるが、できるだけそのままにしておくべきだろう。

ソフトウェア情報

「CubeICE」
【著作権者】
(株)キューブ・ソフト
【対応OS】
Microsoftによるサポート期間中のWindows(編集部にてWindows 11で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
3.0.1(23/04/05)