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「PowerToys 0.60」が公開、「PowerRename」「Image Resizer」がWindows 11の新コンテキストメニューに対応
コマンドランチャー機能「PowerToys Run」には「OneNote」プラグインが追加
2022年7月8日 08:00
米Microsoftは7月8日(日本時間)、「Microsoft PowerToys」の最新安定版v0.60.0を公開した。「PowerToys 0.60」リリースサイクルでは「Windows 11」の新しい右クリックメニューへの対応、「PowerToys Run」のプラグイン拡充などが行われている。
Windows 11の新しい右クリックメニューへの対応
Windows 11ではファイルやフォルダーの右クリックメニュー(コンテキストメニュー)が刷新。よく使うコマンドをアイコン化して最上部に配置する一方、アプリケーション自由に追加してきたコマンドの多くを[その他のオプション]メニュー([Shift]+[F10]キー、拡張コンテキストメニュー)にまとめることでシンプルかつモダンなデザインを実現したほか、パフォーマンスと安定性の向上が図られた。
しかし、この変更によりファイル名変更ツール「PowerRename」や画像のサイズ変更ツール「Image Resizer」のコマンドが拡張コンテキストメニューに追いやられてしまい、アクセスしづらくなってしまった。
これらはファイルの右クリックメニューから気軽に利用できるのが魅力であったので、改善を望む声が多く寄せられたのだろう。「PowerToys 0.60」では拡張コンテキストメニューではなく、メインのコンテキストメニューにコマンドを表示できるようになっている(既定で有効)。設定の変更が反映されない場合は、「エクスプローラー」を再起動してみるとよい。
「OneNote」用の新しい「PowerToys Run」プラグイン
「PowerToys Run」はキーボード操作だけでファイルやコマンドを検索・実行できるランチャー。[Alt]+[Space]キーで気軽にアクセスできる。
本バージョンでは「OneNote」プラグインが追加されており、ローカルのノートブックを検索対象に含められるようになった。ただし、初期状態では無効化されている。また、この機能を利用するには「Microsoft 365」に含まれている「OneNote」アプリが必要。「OneNote for Windows 10」(ストアアプリ)では機能しないようなので注意したい。
そのほかにも、ウィンドウレイアウトの管理ツール「FancyZones」が改善。不用意なゾーンのリセットを避けるために、モニターIDを用いたレイアウト管理アーキテクチャーが導入された。また、任意のウィンドウを最前面表示にする「常に手前に表示」(Always on Top)のWindows 11対応が強化され、最前面表示になっているウィンドウを強調する枠がウィンドウの角の丸みに合わせて描画されるようになった。
「PowerToys」は、パワーユーザー向けに提供されているMicrosoft公式のシステムユーティリティ群。Windows 95/XP時代盛んに行われていた取り組みをWindows 10/11で、しかもオープンソースで復活させたものだ。ウィンドウを決まった位置にすばやく配置できる「FancyZones」、ファイル名を一括変更できるシェル拡張「PowerRename」、[Windows]キーの長押しでショートカットのGUIヘルプを参照できる「Shortcut Guide」など、「OSにも標準で備わっていればいいのに」と感じられる便利な機能が多く収録されている。
対応OSは「Windows 10 バージョン 1903」以降で、現在「GitHub」のプロジェクトページから無償でダウンロード可能。ARM64にもネイティブ対応している。Windows 10/11であれば「Microsoft Store」からも入手可能で、すでに利用中の場合はアプリ内蔵のアップデーターで更新することもできる。
ソフトウェア情報
- 「PowerToys」
- 【著作権者】
- Microsoft Corporation
- 【対応OS】
- Windows 10 バージョン 1903以降
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 0.60.0(22/07/08)