ニュース

Windows 10環境の「IME パッド」に正しくない文字が出力される問題 ~修正予定はなし

Windows 11へのアップグレードか、旧版「Microsoft IME」への切り替えで回避

Windows 10環境の「IME パッド」に指定したものと異なる日本語文字が誤って出力される問題

 米Microsoftは7月14日(現地時間)、Windows 10環境の「IME パッド」に指定したものと異なる日本語文字が誤って出力される問題があることを明らかにした。サポートドキュメントを公表し、解決策を案内している。

 「IME パッド」は、読み方がわからない文字を入力したいときに役立つツール。タスクトレイの「Microsoft IME」アイコンを右クリックし、[IME パッド]メニューを選択するとアクセス可能で、手書きの文字から似た文字を検索する方法、文字コードから文字を選択する方法、画数・部首から目的の文字を探す方法などが選べる。

 同社によるとWindows 10環境の「IME パッド」には誤った出力を行う問題があり、たとえば文字コード表の[Shift JIS]-[半角英数]セクションで「。」(0xA1)を選ぶと「>」が入力される。また、一部のレガシーアプリケーションでは[Unicode(追加漢字面)]-[CJK 統合漢字拡張 B]セクションにある「𠂢」(U+200A2)を選択すると、正しくない文字が2つ挿入されることがあるという。前者に関しては、編集部で問題を再現できることを確認した。

 この現象は、2020年10月の更新プログラムを適用した「Windows 10 バージョン 2004」以降で発生する「Microsoft IME」の既知の問題とされている。Windows 11では修正済みで、OSのアップグレードが推奨されている。

 Windows 11へアップグレードできない場合は、「Microsoft IME」を旧バージョンに戻すことで問題を回避可能。タスクトレイから「Microsoft IME」の[全般]設定画面を開き、下の方へスクロールすると、以前のバージョンの「Microsoft IME」を有効化するトグルボタンにアクセスできる。

タスクトレイの「Microsoft IME」アイコンを右クリックし、設定画面へアクセス
[全般]をクリック
下の方へスクロールすると、以前のバージョンの「Microsoft IME」を有効化するトグルボタンにアクセスできる