レビュー

入力ミスとおさらば! IME状態に応じてカーソルのスタイルを変更する「IME indicator」

OS標準のアクセシビリティをうまく活用しているのが興味深いポイント

「IME indicator」v1.0

 「IME indicator」は、日本語入力システム(IME)の状態に応じてキャレット(テキストカーソル)の色と大きさを変更するツール。「Vector」から無償でダウンロードできる。

 PCでテキストを入力していて、IMEのON/OFFや入力モード(ひらがな・全角カタカナ・全角英数字・半角カタカナなど)の切り替えをついうっかりしてしまった経験は誰しもあるだろう。「http」が「hっtp」になったり、「おはよう」が「ohayou」になってしまうやつだ。こうした入力ミスを減らすために、IMEの状態に応じてキャレットの色や形を変えたり、IMEの状態を示すインジケーターを追加するアプリもいくつか存在する。

 今回紹介する「IME indicator」もそうしたツールの一種だが、OSの標準機能をうまく活用しているのが特徴だ。最近のWindowsにはアクセシビリティツールの一部として、キャレットの色や大きさを変える機能が備わっている。本ソフトはそれを利用するため、アプリが自ら描画するスタイルよりも安定した動作が期待できる。

 利用するにはまず、「設定」アプリの[アクセシビリティ]セクションでテキストカーソルインジケーターを有効化する。あとは実行ファイル(IMEindicator.exe)を起動するだけで、IMEの状態に応じてキャレットの表示が変わる。

「設定」アプリの[アクセシビリティ]セクションでテキストカーソルインジケーターを有効化
実行ファイル(IMEindicator.exe)を起動
IMEの状態に応じてキャレットの表示が変わる

 本アプリは「Auto Hot Key」を利用したタスク常駐型アプリになっている。アプリを終了したい場合は、タスクトレイの「Auto Hot Key」アイコンを右クリックし、[Exit]メニューを選択すればよい。

アプリの終了はタスクトレイの「Auto Hot Key」アイコンの右クリックメニューから

 本ソフトの欠点は、OSの新しい機能を利用する関係上、「Windows 10 バージョン 2004」以降にしか対応しないことだ。また、設定を編集するGUIは用意されておらず、実行ファイルと同じフォルダーにある設定ファイル(IMEindicator.ini)を直接編集する必要がある。とはいえ、なかなか興味深いアプローチといえるだろう。

ソフトウェア情報

「IME indicator」
【著作権者】
独仙 氏
【対応OS】
Windows 10 バージョン 2004以降(編集部にてWindows 11で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
1.0