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Google ChromeのサードパーティCookie廃止は2024年後半から ~プライバシー サンドボックスのテストが開始

2023年第3四半期までにTopics APIを一般公開

Dev版「Google Chrome」の「プライバシー サンドボックス」(Topics)画面

 米Googleは7月27日(現地時間)、「プライバシー サンドボックス」のAPIを開発者向けにテスト公開した。2023年第3四半期までに「Google Chrome」で一般公開したいとしている。

 「プライバシー サンドボックス」(Privacy Sandbox)は、サードパーティCookieに代わるターゲティング広告の仕組み。ターゲティング広告はユーザーのWeb行動を追跡してそのニーズを推測し、効果の高い広告を掲示する仕組みで、無料コンテンツ・サービスの維持に欠かせないものだが、サードパーティCookieによるユーザー追跡は消費者側でコントロールできず、個人情報の収集が事業者側のやりたい放題となっているのが実情だ。

 そこで、ユーザーのプライバシーとデジタル広告の収益を両立させるために提案されているのが「プライバシー サンドボックス」だ。「プライバシー サンドボックス」は事業者側に代わりWebブラウザーが消費者のニーズを推測し、プライバシーを保って事業者に引き渡す。消費者側は事業者にどんな情報がわたるのかを把握し、不都合であればそれを拒否できる。

 同社は以前より「プライバシー サンドボックス」を提案していたが、当初テストされていた「FLoC」と呼ばれるアルゴリズムは十分な支持を得られなかった。新たに開発された「Topics API」ではその轍を踏まぬよう、今年の終わりから2023年にかけて徐々にトライアルを拡大しながら、フィードバックに耳を傾ける考えだ。

 「プライバシー サンドボックス」への対応が進めば、ターゲティング広告のためのサードパーティCookieは不要となり、全面的な廃止も視野に入ってくる。同社は2024年後半にも「Chrome」でサードパーティCookieの段階的な廃止を開始したいとしている。

「privacysandbox.com」で公開されているロードマップ