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「Microsoft Edge」にキャッシュの自動圧縮機能 ~パフォーマンスとディスク使用量に効果あり

Windows版「Microsoft Edge 102」以降で有効

「Microsoft Edge」のキャッシュ削除画面(edge://settings/clearBrowserData)

 米Microsoftは7月27日(現地時間)、「Microsoft Edge」にディスクキャッシュを自動で圧縮する機能を追加したと発表した。パフォーマンスの向上とディスク使用量の削減に効果があるという。

 Webページを表示する際にボトルネックとなる要素はいくつかあるが、なかでもネットワークの品質とサーバーの応答速度はその最たるものだろう。そのため、一度表示したリソースをローカルディスクに保存し、次回利用する際にネットワークではなく、より高速なディスクから取得するようにするキャッシュ技術は、表示を早くするうえで非常に有用だ。一般的にディスクキャッシュは多ければ多いほど、リソースがヒットする可能性は高まり、Webページの表示速度も改善される。

 一方で、ディスクキャッシュの肥大化は別の問題を引き起こしてしまうこともある。システムのディスク容量不足だ。ディスクの空き容量が減ると新しいアプリケーションをインストールしたりファイルを保存できなくなるだけでなく、システム全体のパフォーマンスを損なうこともある。

 そこで、Webブラウザーはシステムで利用可能なディスク容量によってディスクキャッシュの使用量を調節している。キャッシュの量が閾値を超えると、あまり使われていないキャッシュは削除されるのが一般的だ。

 しかし、Microsoftによるとキャッシュ内のコンテンツは多くの場合、非常に圧縮しやすいという。そのため、ファイル圧縮を活用することでディスク容量を圧迫することなく、より多くのキャッシュをローカルディスク上に留めておくことができる。

 キャッシュの圧縮・展開にCPUリソースをとられてしまう点はデメリットだが、それは一定の適格性チェックを満たしたデバイスのみでキャッシュの自動圧縮を有効化することで問題を緩和しているようだ。

 この機能はWindows版「Edge 102」以降で有効化されているとのこと。ほかのプラットフォームへの展開にも期待したい。