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「Google Chrome 105」が正式版に ~独自のルートストアへ移行、Chromeアプリには警告メッセージ
深刻度「Critical」1件を含む多数の脆弱性にも対処
2022年8月31日 09:45
米Googleは8月30日(現地時間)、デスクトップ向け「Google Chrome」の最新安定(Stable)版をアップデートした。Windows環境にはv105.0.5195.52/53/54が、Mac/Linux環境にはv105.0.5195.52が順次展開される。
メジャーバージョンアップとなる「Chrome 105」では、「Chrome アプリ」のサポート終了を案内するメッセージが追加。「Chrome アプリ」を強制的にインストールしている場合に表示されるようになった。
「Chrome アプリ」はPWAへの置き換えが進んでいる。まだ移行が済んでいない場合は引き続き利用することもできるが、「Chrome 109」以降はWindows/Mac/Linuxで完全に動作しなくなるとのことなので注意したい。
また、「Chrome」は証明書の管理を各プラットフォームのルートストアに任せていたが、これが「Firefox」のように独自のルートストアに置き換えられる。ユーザーのセキュリティを向上させ、さまざまなプラットフォーム間で一貫したエクスペリエンスを提供するためであるという。
そのほかにも、「Custom Highlight API」や「:has()」、「Container Queries」(@container)といった開発者向け機能が導入されている。
なお、本バージョンにおける脆弱性の修正は24件。なかでもネットワークサービスにおけるメモリ解放後利用(Use after free)の欠陥(CVE-2022-3038)は深刻度が最高の「Critical」と評価されており、警戒が必要だ。
CVE番号が公開されている脆弱性は、21件。深刻度の内訳は前述の「Critical」1件に加え、「High」が8件、「Medium」が9件、「Low」が3件となっている。内部監査やファジングで発見された不具合も修正されているとのこと。
デスクトップ向け「Google Chrome」はWindows/Mac/Linuxに対応しており、現在、同社のWebサイトから無償でダウンロード可能。Windows版は、Windows 7以降に対応する。すでにインストールされている場合は自動で更新されるが、設定画面(chrome://settings/help)にアクセスすれば手動でアップデートすることもできる。