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Firefox派生のWebブラウザー「Waterfox G5」が公開 ~設定の同期機能を追加

ピクチャーインピクチャーでの字幕表示も可能に

「Waterfox」G5.0が公開

 英Waterfox Limitedは9月28日(現地時間)、オープンソースで開発されているWebブラウザー「Waterfox」の第5世代となる「Waterfox G5」を公開した。Windows/macOS/Linuxに対応する寄付歓迎のフリーソフトで、現在、公式サイトからダウンロード可能。

 「Waterfox G5」での大きな変更点は、設定の同期機能が搭載されたこと。加えてサポート中のCPUの最小バージョンが、SSE4.2搭載のものからSSSE3搭載のものに引き下げられている。SSSE3は「Intel Core 2 Duo」や「Intel Xeon」などCoreマイクロアーキテクチャーベースのCPUから実装されているSIMD拡張命令セットだ。

 また、Windows/macOS/Linux版のすべてのプラットフォームにおいて処理速度が向上しているほか、入力しているパスワードの表示ON/OFFが切り替え可能となる機能が追加された(編集部未確認)。

入力しているパスワードの表示切り替えが可能に

 さらにAVIF形式の画像ファイルをサポート。動画再生機能では、ピクチャーインピクチャー(PIP)で視聴しているYouTube、Amazon Prime Video、Netflixの動画コンテンツにキャプション(字幕)表示が可能になった。PIP内にキャプションを表示するには、再生ページ内のプレーヤーで設定をONにすればよい。合わせて、PIPに切り替えるトグルボタンの位置を反対側(左側⇔右側)に移動できるオプションも追加された。

PIP内のコンテンツにも字幕を表示可能
PIPの切り替えボタンを移動できるように

 そのほか、PDFビューワーがフォーム入力をサポート。システムのメモリが残り少ない際に自動で不要なタブをアンロードしてクラッシュを減らす機能も搭載されている。

 セキュリティ面では「SmartBlock 3.0」を導入。また、HTTPのレスポンスヘッダーとして「HTTPS RR」が使われている場合に、自動的にHTTPSへアップグレードできるようになっている。そのほか、各OS固有の機能への対応と問題の修正もなされている。

 「Waterfox」は、「Firefox Quantum」より前に採用されていた「Australis」デザインを継承した「Firefox」派生のWebブラウザー。レガシーアドオンへの継続サポート対応を表明するなど、カスタマイズ性を重視しているのが特徴。本家「Firefox」に採用されている「Pocket」統合や新規タブページのスポンサータイルといった余計な機能を省き、プライバシーの重視を謳っている点も特徴といえる。

ソフトウェア情報

「Waterfox」Windows版
【著作権者】
Waterfox Limited
【対応OS】
(編集部にてWindows 10で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト(寄付歓迎)
【バージョン】
G5.0(22/09/28)