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「Windows 11 バージョン 22H2」にプリンター関連のトラブル、影響する環境へのアップグレード提供を一時停止

手動アップグレードは非推奨

Microsoft、一部のインストール済みプリンターでデフォルトの設定しか利用できなくなる問題が発生していることを明らかに。「Windows 11 バージョン 22H2」に影響

 米Microsoftは9月29日(現地時間)、「Windows 11 バージョン 22H2」において、一部のインストール済みプリンターでデフォルトの設定しか利用できなくなる問題が発生していることを明らかにした。この問題の影響を受ける環境にはセーフガードが適用されており、「Windows 11 バージョン 22H2」へアップグレードできなくなっている。

 Windowsはプリンターにどんな機能が搭載されているのかを把握するため、プリンターとの接続を必要とする。プリンターに接続できない場合、プリンターはデフォルトの設定でセットアップされる。

 しかし、「Microsoft IPP Class Driver」や「Universal Print Class Driver」でインストールされたプリンターのなかには、プリンターとの接続が回復されても設定を更新できないものがあるという。具体的にはカラー、両面印刷、用紙サイズや種類の設定、300×300dpi以上の解像度など、プリンター固有の機能を使用できなくなる。この問題が発生すると、「Windows 11 バージョン 22H2」へアップグレードしたあとも引き継がれる。

 そのため、同社は「Microsoft IPP Class Driver」または「Universal Print Class Driver」を利用するプリンターを搭載したすべてのWindowsデバイスに、セーフガードを適用することにしたとのこと。[今すぐ更新]ボタンやメディア作成ツールを介した手動アップグレードも推奨されない。

 同社は現在、解決策を検討中。当面はセーフガードの適用範囲を「Microsoft IPP Class Driver」または「Universal Print Class Driver」を利用するプリンターを搭載したすべてのデバイスではなく、デフォルトの設定から変更できないプリンターのあるデバイスのみを対象とする作業に取り組んでいるとのこと。

 なお、本問題の影響を受けるプリンターをすべて削除すればセーフガードは解除されるが、アップグレード可能になるまで最大で48時間かかることがある。急いでいる場合は、OSを再起動するとよいようだ。また、デフォルトの設定しか利用できないプリンターがある場合は、プリンターを削除して再インストールすることで問題を軽減できるとのこと。