ニュース

過去のタブ・他端末のタブを一覧する「Firefox View」を搭載した「Firefox 106」が安定版に

PDFビューワーでは簡単な編集機能がサポート。Windows環境ではプライベートウィンドウも強化

「Firefox」v106.0

 Mozillaは10月18日(米国時間)、デスクトップ向け「Firefox」の最新版v106.0をリリースチャネルで公開した。「Firefox 106」では「Firefox View」と呼ばれる新機能が追加されている。

最近閲覧していた情報にすばやくアクセスできる「Firefox View」

 「Firefox View」はタブバー左端にピン留め(固定表示)され、開くと最近閉じたタブが一覧表示される。以前読んでいたコンテンツの続きを楽しんだり、前日の作業へすぐに戻ることができる。

 また、「Firefox アカウント」の同期機能を有効化すれば、他のデバイスで開いていたタブも一覧可能。たとえば出先のスマートフォンで気になっていたコンテンツを、自宅のデスクトップPCでじっくり楽しみたい場合などに役立つだろう。

当該デバイスで最近閉じたタブ、他のデバイスで開いているタブへアクセスできる「Firefox View」

 さらに、「Firefox View」では「Colorways」テーマ機能で外観をカスタマイズすることもできる。これは以前にも期間限定で公開されていたもので、「Firefox 106」では18の新しい「Colorways」が利用可能。1月16日まで提供される。

期間限定の「Colorways」テーマ

 そのほかにも、PDFビューワーでテキストの書き込み、フリーハンド注釈、署名の追加といった簡単な編集機能がサポートされた。Windows環境では「Firefox」を既定のWebブラウザーにすることで、システム既定のPDFアプリとしても機能する。

PDFビューワーで簡単な編集機能がサポート

プラットフォーム固有の改善

 また、プラットフォーム固有の改善もいくつか行われた。

Windows 10/11

 プライベートウィンドウをタスクバーにピン留め。プライベートウィンドウもプライバシーの感覚を高めるために再設計される。

MacOS 10.15以降

 OS内蔵のスクリーンリーダー「VoiceOver」を活用することで画像内のテキストを認識可能に。抽出されたテキストは共有、保存、クリップボードへのコピーが可能で、画像からテキストを書き写す必要はなくなる。

Linux

 Wayland環境でスワイプナビゲートをサポート。タッチパッドで2本の指を左右にスワイプすると、履歴の[戻る][進む]コマンドが利用できる。

セキュリティ修正も

 セキュリティ関連の修正は、CVE番号ベースで6件。深刻度の内訳はMozillaの基準で上から2番目の「High」が2件、2番目の「Moderate」が3件、最低の「Low」が1件となっている。クロスオリジンURLエントリが盗まれたり、JavaScriptエンジンのメモリ破損につながる可能性があり、できるだけ早い対処が必要だ。

 デスクトップ版「Firefox」はWindows/Mac/Linuxなどに対応する寄付歓迎のフリーソフトで、現在MozillaのWebサイトからダウンロード可能。Windows版はWindows 7/8/10/11に対応しており、窓の杜ライブラリからもダウンロードできる。