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人工知能は芸術作品の夢を見るか? 第1回「AIアートグランプリ」が開催

AIを活用したアート作品を広く募集、画像・映像・音楽・ゲームといった表現物が対象

第1回「AIアートグランプリ」

 AIアートグランプリ実行委員会は12月12日、ドスパラ(株式会社サードウェーブ)との共催で、第1回「AIアートグランプリ」を開催することを宣言した。グランプリ受賞者には賞金10万円とGeForce RTX 4080搭載PC「GALLERIA」が贈られる。

 「AIアートグランプリ」は、AIを活用したAIを利用して作られた画像、漫画、動画、音楽、ゲームといったアート作品のコンテスト。近年の画像生成AIや作曲AIの進歩を受け、将来AIと人間が共生し、人間が自らの能力をより拡張する時代が来ることを見据えて開催される。

 審査員長にメディアアーティストで東京大学名誉教授でもある河口洋一郎氏が就任しているのをはじめ、弁護士の柿沼太一氏が審査員を務めるなど多様なジャンルから審査員が選ばれており、多角的な審査が行われるようだ。その他の審査員は以下の通り。

河口洋一郎氏(左)、柿沼太一氏(左)
  • 安倍吉俊氏(イラストレーター)
    代表作:『灰羽連盟』『リューシカ・リューシカ』『serial experiments lain』など
  • 樋口真嗣氏(映画監督)
    代表作:『ローレライ』『日本沈没』『のぼうの城』『シン・ゴジラ』など
  • 諏訪道彦氏(アニメプロデューサー)
    代表作:『名探偵コナン』『シティハンター』など
上段:安倍吉俊氏(左)、樋口真嗣氏(右)、下段:諏訪道彦氏

 審査基準は以下の通り。当然のことながら著作権を侵害するような作品はNGだ。

  • 人間らしい表現のための手段としてAIを正しく活用していること
  • 独創性のある表現が行われていること
  • 他者の権利を直接的に侵害していないもの
  • 日本国内法を遵守していること

 応募には、実際に使用したAIモデルとシード値、プロンプト、ファインチューニングに使用したデータセットなど、生成プロセスを審査委員会に開示できることが必要。AIの生成物に人間が加工を加えたものも応募できるが、ハードウェアやパフォーマンスは対象外となる。グランプリ以外にも、準グランプリ(賞金5万円)が4名、佳作(賞金2万円)が10名選出される。

 作品の応募は2023年1月15日に開始され、2023年1月31日まで受け付けられる。2023年2月には一次選考通過者が発表され、2023年3月に最終審査会と表彰式が行われる予定。芸術的な技術が必要とされない本コンテスト、センスに自信のある方応募してみてはいかがだろうか。

開催日程