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「Visual Studio 2022」にスペルチェック機能が試験導入 ~C#、C++、Markdownで利用可能

「Visual Studio 2022 17.5 Preview 3」で一足先に体験できる

「Visual Studio 2022」にスペルチェック機能が試験導入

 米Microsoftは1月19日(現地時間)、「Visual Studio 2022」にC#、C++、Markdown用のスペルチェッカー機能を試験導入したと発表した。「Visual Studio 2022 17.5 Preview 3」で試すことができる。

 「Visual Studio」のスペルチェッカーは、[ツール]-[オプション]ダイアログの[環境]-[プレビュー機能]セクションで有効化・無効化を切り替え可能。また、メインメニューの[編集]-[詳細]-[テキスト スペル チェッカーを切り替える]コマンドを利用してもよい。

[ツール]-[オプション]ダイアログの[環境]-[プレビュー機能]セクションで有効化・無効化を切り替え可能
メインメニューの[編集]-[詳細]-[テキスト スペル チェッカーを切り替える]コマンドを利用してもよい

 スペルチェッカーを有効にすると、メソッド名や変数名、文字列などで辞書にない単語が用いられたときにヒントが表示される。[クイック アクション]ポップアップを利用すれば、正しい綴りへ書き直すのも簡単だ。そのファイルに同じ綴りミスがあれば、[クイック アクション]でまとめて正しい綴りに修正できる。

メソッド名や変数名などで辞書にない単語が用いられたときにヒントが表示される。[クイック アクション](電球アイコン)で正しい綴りへ修正可能

 この機能が一般的なテキストエディターのスペルチェック機能と一線を画すのは、さまざまな「命名規則」に対応していること。「HelloWorld」(パスカルケース)、区切り文字のない「helloworld」でも、「Hello」と「World」に分けてスペルチェックが行われる。変数の先頭に付けた「_」(アンダーバー)なども無視される。

 また、初期設定では米国英語(en-us)のスペルチェック辞書が用いられるが、フランス語などの辞書も利用可能。その場合は、「.editorconfig」に追加辞書の設定を記述すればよい。文字列の内容はチェックしない、独自に除外辞書(exclusion.dic)を作成して特定の用語はスペルチェックから外すといったことも可能だ。

 日本人開発者であっても、コーディングの際はメソッド名や変数名を英語にすることが多いだろう。最近は記述したソースコードを公開することも珍しくないが、こうしたスペルチェック機能があれば、綴りミスが全世界に公開されて恥ずかしい思いをすることはなくなる。また、正確な綴りが思い出せなくても、適当に書けば正しい綴りを提案してくれる。わざわざ綴りを調べなくて済むのは便利だ。

 プレビュー版「Visual Studio 2022」は現在、「visualstudio.microsoft.com」からダウンロード可能。大規模チーム向けの「Enterprise」、小規模チーム向けの「Professional」、学生・入門者・オープンソース貢献者向けの「Community」といった3つのエディションが用意されており、「Community」版は無償で利用できる。