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2023年4月より、Windows 10/11の月例アップデートに一部変更

非セキュリティプレビューは第4週、「最新の」サポートバージョンのみに提供

「Microsoft Community Hub」

 2023年4月より、Windows 10/11の月例アップデートに一部変更が加えられるとのこと。米Microsoftは3月21日(現地時間)、公式コミュニティサイト「Microsoft Community Hub」でその内容を解説している。

 Windows 10/11には現在、年1回の 「機能更新プログラム」(Feature Update) と、毎月数回の 「品質更新プログラム」(Quality Updates) が提供されている。

 そのうち、毎月提供される「品質更新プログラム」は 累積的(Cumulative) 、つまりそれまでのパッチ(修正プログラム)をすべて含んだパッチとなっている(累積的更新プログラム)。もしあるパッチを適用しそこなっても、次回以降のパッチを適用すれば、パッチの漏れはなくなるというわけだ。

 環境によってパッチの適用状況が異なることは「オペレーティングシステム(OS)の断片化」とも呼ばれるが、それがさまざまなパッチ適用のトラブルを起こしたことを反省した仕組みだが、ユーザーにとっても「最新のパッチさえ当てておけばOK」というのはわかりやすい。

「品質更新プログラム」の種類は3つ

 さて、毎月リリースされる「品質更新プログラム」は、大きく3つに分類される。

月例セキュリティアップデートリリース(Monthly security update release)

 1つ目は「月例セキュリティアップデートリリース」だ。これは米国時間第2火曜日に実施されるため「パッチチューズデー」(Update Tuesday)とも呼ばれる。第2週に公開されることから「Bリリース」と呼ばれたり、単に「品質アップデート」「セキュリティアップデート」「LCU」(Latest Cumulative Update)などと呼ばれることもある。

 このパッチには脆弱性の修正が含まれているため、できるだけ早く適用する必要がある(必須)。

オプションの非セキュリティプレビューリリース(Optional non-security preview release)

 2つ目は、「オプションの非セキュリティプレビューリリース」だ。これまで原則として第3週に公開されていたことから「Cリリース」と呼ばれていたが、第4週に提供開始がずれ込むこともあり(Dリリース)、今後は「オプションの非セキュリティプレビューリリース」という呼び方に統一されるようだ。リリースされる週も、第4週となる。

 このプレビューパッチも「累積的」で、内容は翌月の「月例セキュリティアップデートリリース」からセキュリティ関連の修正を取り除いたものとなる。ユーザーはこれを適用することで、翌月に導入される予定の新機能や不具合の修正を一足先に実環境でテストできる。

 ただし、このパッチは「プレビュー」(下見、予告)と名付けられている通り、必須ではない(オプション)。必要がなければ、インストールしなくてもよい。

 また、ユーザーが手動で「Windows Update」からダウンロード・インストールを指示しない限り、適用されない。勝手にインストールされてしまうことはないため、安心してほしい。

ユーザーが手動で「Windows Update」からダウンロード・インストールを指示しない限り、適用されない

定例外リリース(Out-of-band releases)

 最後の「定例外リリース」は、緊急を要するトラブルや脆弱性に対処するためのパッチ。めったに配信されることはないが、必要に応じてリリースされることがある。

2023年4月からの変更点

 2023年4月からは、前述のとおり「オプションの非セキュリティプレビューリリース」が毎月第4週の公開となる。

 また、「オプションの非セキュリティプレビューリリース」は最新のサポートバージョンのみとなる。執筆時現在、以下のバージョンが該当する。

  • Windows 10 バージョン 22H2
  • Windows 11 バージョン 21H2
  • Windows 11 バージョン 22H2.