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「Windows 11 バージョン 24H2」から月例パッチはより小さく、「Windows Server 2025」でも

ダウンロードに必要な帯域幅・時間・ストレージを節約

公式ブログ「Windows IT Pro Blog」におけるアナウンス

 米Microsoftは7月15日(現地時間)、今年後半にリリースされる「Windows 11 バージョン 24H2」および「Windows Server 2025」 に「チェックポイント累積アップデート」(checkpoint cumulative updates)と呼ばれる自動最適化を導入すると発表した。毎月配信されるパッチがより小さく、より速く、より持続可能になるという。

 「Windows 11」で毎月実施される品質更新プログラム(Windows Update)は「累積的」(cumulative)となっており、以前にリリースされた修正がすべて含まれる。これはどのパッチをインストールすべきかをユーザーが悩まなくて済む――とにかく最新のパッチを当てておけばよい――という点ではわかりやすいが、パッチが毎月肥大化していくという問題がある。

 もちろん同社はこの問題を承知で、パッチのサイズを削減するために差分配信の仕組みを整えている。しかし、その差分は当該バージョンが製品版(RTM:Release to Manufacturing)に達したタイミングが基準(チェックポイント)だ。それぞれのWindows 11バージョンは2年から3年――「イネーブルメント パッケージ」でOSのコアがバージョンをまたいで共有される場合は、それ以上の期間――維持されるため、その間のパッチ肥大化は避けられない。

 そこで、同社は「Windows 11 バージョン 24H2」「Windows Server 2025」からチェックポイントを複数設けることにしたという。これによりパッチの差分は小さくなり、占有されるネットワーク帯域幅、ダウンロードにかかる時間、消費されるストレージを節約できる。

 この変更は、同日より「Windows Insider Preview」Build 26120.1252(Dev)でテストされる。ユーザー側の対応はとくに必要ないが、「Microsoft Update カタログ」からパッチをダウンロードする場合、毎月の更新プログラムに複数の更新パッケージファイルが用意されることがある。