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サードパーティ製プリンタードライバーの「Windows Update」提供は段階的に終了へ

これから買うならセットアップが容易な「Mopria」認定プリンターを

同社のアナウンス

 米Microsoftは9月7日(現地時間)、Windowsでサードパーティ製プリンタードライバーのサービスを終了すると発表した。同社は「Windows 10 バージョン 21H2」で「IPP」「Mopria」印刷プロトコルに準拠したドライバーをOSに同梱。これにより、印刷デバイスメーカーは基本的に独自のインストーラー、ドライバー、ユーティリティーなどを提供する必要がなくなった。

 プリンターの動作をカスタマイズするサポートアプリも、最近のWindows 10/11でサポートされている「PSA」(Print Support Application)という仕組みで、「Microsoft Store」から手軽にセットアップできるようになる。そのため、Mopria認定プリンターであればユーザーは印刷のために追加のソフトやカスタムドライバーを導入する必要はない。また、印刷機器メーカーにとってもアプリをわざわざ作り直す必要がなくなるのは魅力といえる。

 このようにプリンターの導入プロセスが洗練されてきたことから、同社は「Windows Update」を介したサードパーティ製のプリンタードライバー提供を終了することにしたとのこと。レガシーv3およびv4プリンタードライバーの提供は、以下のタイムラインで段階的に縮小される。

  • 2023年9月:レガシーサードパーティー製プリンタドライバーのサービス終了計画を公表(今回の発表)
  • 2025年:「Windows Update」に新しいプリンタードライバーを公開できなくなる。すでに公開されているプリンタードライバーは引き続き「Windows Update」から入手できる
  • 2026年:Windows内臓のIPP(Internet Printing Protocol)クラスドライバーを常に優先するように
  • 2027年:セキュリティ関連の修正を除き、サードパーティ製プリンタードライバーの更新は不能に

 なお、このタイムラインは暫定的なもので、今後変更されることもあるので注意。また、終了がアナウンスされたのはレガシープリンタードライバーの「Windows Update」提供だけで、メーカーのサポートページからダウンロードしてインストールすることは引き続き可能。古いプリンターが利用できなくなるわけではない。既存のレガシーなプリンター機能も、今のところ廃止の計画はないとのこと。