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フリーの会計ソフト「GnuCash 5.0」が公開 ~約3年ぶりのメジャーアップデート

新しい株式取引アシスタントなど、多数の新機能

「GnuCash」v5.0

 フリーの会計ソフト「GnuCash」の最新版v5.0が、3月26日に公開された。約3年ぶりのメジャーバージョンアップとなる。

 「GnuCash」は、オープンソースの財務管理ソフト(ライセンスは「GPL」)。1997年に開発がスタートした老舗アプリだ。複式簿記で小切手やクレジットカード、株式、投資信託、複数の通貨、売り掛け・買い掛けなどを管理できるほか、財務データをグラフ表示したり、帳票を印刷することも可能で、個人の家計簿から小規模ビジネスの会計処理までをカバーする。

 対応OSはWindows/Mac(Intel)/Linuxなどで、現在「gnucash.org」から無償でダウンロード可能。Windows版はWindows 8/10/11に対応しており、窓の杜ライブラリからも入手できる。今のところ「Microsoft Store」では公開されていないようだ。

 「GnuCash 5.0」では、株式・債権・投資信託といった取引の入力をガイドする新しい株式取引アシスタントが導入。関連する口座を選択している場合に、[アクション]-[Stock Assistant]メニューから呼び出せるようになった。投資ロットレポートも刷新され、期間中のキャピタルゲインとロスのグラフを投資ロット別にグラフ表示できる。

新しい株式取引アシスタント

 また、アカウントの新規作成・編集ダイアログに[追加プロパティー]というタブが追加され、口座の上限と下限を設定できるようになった。これを上回ったり、下回ったりすると、リストビューに新設された[Balance Limit]カラム(既定で未表示)にインジケータ―が表示される。

口座の上限と下限を設定できるように

 そのほかにも、オンライン自動入力にかかわる処理がC++言語ですべて書き直された。ユーザーインターフェイスやレポート機能でもさまざまな改善が施されている。

 一方で、一部の機能は非推奨となった。次期メジャーバージョンで削除されるので注意したい。また、旧バージョン「GnuCash 4」は同日付けでリリースされた「GnuCash 4.14」が最後となるので注意したい。

ソフトウェア情報

「GnuCash」Windows版
【著作権者】
The GnuCash Project
【対応OS】
Windows 8/10/11
【ソフト種別】
フリーソフト(寄付歓迎)
【バージョン】
5.0(23/03/26)