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Google、「Studio Bot」を発表 ~「Android Studio」統合のAIチャットが開発を手助け

米国・英語で無償での試験提供が開始

Google、「Studio Bot」を発表

 米Googleは5月10日(現地時間)、「Studio Bot」を発表した。Androidアプリの統合開発環境「Android Studio」にAIチャット機能を追加し、コードを書いてもらったり、開発環境の使い方を教えてもらったりすることができる。

 「Studio Bot」は、「Codey」を用いたコーディング支援AI。「Codey」は同社が開発した次世代AI「PaLM 2」の流れを汲む大規模言語モデルだ。

 「Studio Bot」はAndroid向けネイティブアプリの開発に特化しており、「Android Studio」と統合されているのが特徴で、生成されたコードをワンクリックでエディターに追加したり、実装中のトピックに関するサポートドキュメントを案内してもらったり、コードを選択してその意味を「Studio Bot」へたずねることができる。「Android Studio」統合開発環境(IDE)そのものについての知識もあり、IDEの使い方を教えてもらうことも可能。

Android向けネイティブアプリの開発に特化しており、「Android Studio」と統合されているのが特徴

 「Studio Bot」はまだ実験段階に過ぎず、ときには不正確な情報を提供したり、自信満々でウソをつくこともあるだろう。しかし、自然言語で「アプリにカメラのサポートを追加したい」「CPUプロファイラーはどこ?」といった質問ができるのは便利。会話の文脈も記憶されるので、「そのコードをKotlinにしてくれませんか?」といった追加の質問にも対応する。生産性の大幅な向上が期待できるだろう。

 「Studio Bot」は現在、無償で利用可能。ただし提供地域は米国のみで、今のところ英語にしか対応していない。また、利用の際は「Android Studio Hedgehog」(Canaryビルド)が必要。システム設定でGoogleとのデータ共有にも同意しなければならない。

 チャット画面に入力しない限り開発者のコードが勝手にGoogleのサーバーに送られることはないとのことだが、業務での活用は控え、プライベートでの利用にとどめたほうがよいだろう。