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「Vivaldi」アカウントに2要素認証が追加、無料のWebメールにもスパム防止のための制限

主要なサービスをアップデート

「Vivaldi」アカウントに2要素認証が追加

 ノルウェーのVivaldi Technologiesは5月5日(現地時間)、主要なサービスをアップデートしたと発表した。「Vivaldi」アカウントに2要素認証が追加されたほか、無償で提供しているWebメールサービス(webmail.vivaldi.net)が改善されている。

「Vivaldi」アカウントに2要素認証

 「Vivaldi」アカウントは、Webブラウザーの設定同期やコミュニティサイトへのログイン、無償のWebメールサービス(後述)などへのログインに用いられる。プライベートなデータも扱っているため、より慎重に扱いたいと考えているユーザーも少なくないだろう。

 そこで、「Vivaldi」アカウントで2要素認証がサポートされた。パスワードだけの認証ではフィッシング攻撃をうけたり、情報漏洩が発生した場合にアカウントを簡単に乗っ取られてしまう可能性があるが、追加のアカウント保護を行うことでそれを防止することができる。

 「Vivaldi」アカウントの2要素認証には、ワンタイムパスワード(TOTP)に対応した認証アプリや、セキュリティキー(デバイスに搭載された生体認証を含む)が利用可能。Windows/Microsoft製品のユーザーであれば、前者は「Microsoft Authenticator」、後者は「Windows Hello」が相当する。もちろん、他のベンダーが出している認証アプリや、USBメモリタイプのセキュリティーを利用することも可能(ただし、複数の認証アプリを併用することはできない)。

無償のWebメールサービス「Vivaldi ウェブメール」

 Vivaldi社はWebブラウザー「Vivaldi」に内蔵されているメールクライアント機能とは別に、「vivaldi.net」で独自にメールサービスを展開している。5GBのストレージ容量が無償で利用可能で、最大20MBまでのファイルをメールに添付できる。

 しかし、無償サービスの常として、なかには「Vivaldi ウェブメール」でスパム行為を働くユーザーもいる。過去(2019年後半)にはスマートフォンを介した本人確認を導入し、迷惑メールを大幅に減らすことに成功したが、最近の動向をみて追加の対策が必要になったと判断したという。

 今回の「Vivaldi ウェブメール」アップデートではSMSによる認証が廃止され、すべての電話番号がデータベースから削除された。その代わり、5月4日からはレピュテーション(評価)システムが導入され、コミュニティにアクティブに参加するユーザーのみスマートフォンを介した本人確認が許可されるようになる。

 つまり、新規ユーザーはアカウントを作成した後すぐに「Vivaldi ウェブメール」を使うことができない。「Vivaldi」を使ったり、コミュニティサイトへ参加して、「ポイント」を集める必要がある。