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LAN内のPCをマウス1つで操作できる「Mouse Without Borders」が「PowerToys」に統合

ファイルをサクッとプレビューする「Peek」も仲間入りしたv0.70.0が公開

「PowerToys」v0.70.0が利用可能に

 米Microsoftは5月24日(日本時間)、「Microsoft PowerToys」の最新安定版v0.70.0を公開した。本リリースでは、「Mouse Without Borders」と「Peek」という2つのユーティリティが新たに追加されている。

PCの境界をなくしてしまう「Mouse Without Borders」

 「Mouse Without Borders」は、実験的な製品を世に問う「Microsoft Garage」プロジェクトが生み出したユーティリティ。同じネットワークに参加するPCの垣根(Borders)を取り払い、手元のマウス1つでカーソルを自由に行き来できるようにしたものだ。複数のPCを同時に操作したい場合に便利で、根強い人気を誇っており、窓の杜ライブラリにも古くから収録されている。

 「PowerToys 0.70」では、この「Mouse Without Borders」が統合された。具体的な使い方や操作方法については、後日詳細をお伝えする予定だ。

人気アプリ「Mouse Without Borders」が「PowerToys」に統合
「Mouse Without Borders」の設定画面。既定では無効

ファイルをサクッとプレビューできる「Peek」

 「Peek」(日本語名:プレビュー)は、macOSのファイルプレビュー機能「クイックルック」をWindowsで実現したもの。わざわざ専用のビューワーアプリをインストール・起動しなくても、「エクスプローラー」でファイルを選択した状態で[Ctrl]+[Space]キーを叩くだけで内容を「チラ見」(Peek)することができる。

さまざまなファイルの内容を[Ctrl]+[Space]キーを叩くだけで「チラ見」できる「Peek」
ファイルの内容を[Ctrl]+[Space]キーでプレビュー

 この機能は昨年春頃から構想されており、実現までに丸1年をかけた格好だ。

 そのほかにも、「PowerToys」をアップデートする際に設定がクリアされてしまうことがある不具合などが修正されている。

 「PowerToys」は、パワーユーザー向けに提供されているMicrosoft公式のシステムユーティリティ群。Windows 95/XP時代盛んに行われていた取り組みをWindows 10/11で、しかもオープンソースで復活させたものだ。ウィンドウを決まった位置にすばやく配置できる「FancyZone」、ファイル名を一括変更できるシェル拡張「PowerRename」など、「OSにも標準で備わっていればいいのに」と感じられる便利な機能が多く収録されている。

 対応OSは「Windows 10 バージョン 2004」以降で、現在「GitHub」のプロジェクトページから無償でダウンロード可能。「Microsoft Store」からも入手できる。すでに利用中の場合は、アプリ内蔵のアップデーターで更新可能だ。

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ソフトウェア情報

「PowerToys」
【著作権者】
Microsoft Corporation
【対応OS】
Windows 10/11
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
0.70.0(23/05/24)