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「Python in Excel」に強力な援軍、「Python Editor」のテストが開始

長いPythonコードも「Excel」サイドパネルで楽々、「VS Code」由来の支援機能も充実

Microsoft、「Excel Labs」を発表。実験拡張機能「Excel Labs」の一部として

 米Microsoftは9月18日(現地時間)、「Python Editor」を「Excel Labs」で発表した。先日リリースされた「Python in Excel」の使い勝手が大きく向上する。

 「Python in Excel」は、スクリプト言語「Python」のコードを「Excel」で利用できるようにする機能。新関数「PY」でセルに埋め込む仕組みになっており、他のExcel関数とも連携できるほか、「Python」の各種ライブラリを活用することも可能で、データ分析・ビジュアライズツールとしての「Excel」の可能性が大きく広がる。

 しかし、「Excel」の数式バーで長いPythonコードを書くのは無理がある。かといって、別にコードエディターを用意するのも「Excel」との連携を考えるとあまりよい策ではないだろう。

 そこで開発されたのが、「Excel」のサイドパネルに統合された専用のコードエディター「Python Editor」だ。

「Excel」のサイドパネルに統合された専用のコードエディター「Python Editor」

 「Python Editor」は内部で「Visual Studio Code」と同じコンポーネントの一部を利用しており、シンタックスハイライト(構文色分け)や入力支援機能「IntelliSense」といったお馴染みの機能が使える。そのため、長いコードも快適に記述できるだろう。

 また、複数セル(A2、B5、C8など)のコードを並べて表示できるのも便利。それぞれの実行結果も、その場で確認できる。満足のいくコードが書けるまで「Excel」にコミット(反映)しないといった使い方ができるので、数式バーに直接数式を書くよりも生産性が格段に向上するはずだ。

 「Python Editor」は現在、実験的な機能を集めたアドイン「Excel Labs」の一部として提供されている。

 「Excel Labs」アドインはだれでも無償で入手できるが、「Python in Excel」を利用するには「Microsoft 365 Insider」プログラムに加入する必要がある。また、「Python in Excel」は現在プレビュー提供中で、今のところ無償で利用できる。しかし、一般提供とともに有料化される可能性がある点にも注意したい。

実験的な機能を集めたアドイン「Excel Labs」の一部として提供