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「Python Editor」が「Excel Labs」を卒業、新しくなって「Excel」にビルトイン

「Microsoft 365 Insider」のBetaチャネルで先行体験

「Python Editor」を「Microsoft 365 Insider」のBetaチャネルへ

 米Microsoftは7月10日(現地時間)、「Excel Labs」で提供していた「Python Editor」を「Microsoft 365 Insider」のBetaチャネルへ移行させると発表した。デザインと使い勝手も改善されているとのことで、現在プレビュー提供中の「Python in Excel」が大きく強化される。

 「Python in Excel」は、スクリプト言語「Python」のコードを「Microsoft Excel」で利用できるようにする機能。新関数「PY」でPythonコードをセルに埋め込むと、クラウドでコードが実行され、結果がセルに表示される。他のExcel関数とも連携したり、「Python」の各種ライブラリを活用することも可能で、データ分析・ビジュアライズツールとしての「Excel」の可能性が大きく広がる。

 しかし、「Excel」の数式バーだけで長いPythonコードを書くのは無理がある。そこで2023年9月から「Excel Labs」でテストされているのが、「Python Editor」だ。

 これは「Excel」のサイドパネルに統合された専用のコードエディターで、内部では「Visual Studio Code」と同じコンポーネントが利用されている。そのため、シンタックスハイライト(構文色分け)や入力支援機能「IntelliSense」といったお馴染みのコーディング支援機能が利用できる。

「Excel」のサイドパネルに統合。外部エディターとの行き来が不要となる
内部では「Visual Studio Code」と同じコンポーネントが利用されており、コーディング支援が受けられる

 Insider Betaでは、この「Python Editor」が「Excel」にビルトインされる。オリジナルの「Excel Labs」を基本的に踏襲しつつも、ユーザーインターフェイスに少し手が加えられているとのこと。

リボンの[数式]タブ。「Python Editor」が「Excel」にビルトインされれば、[エディター]というコマンドが追加されるはずだ

 なお、「Excel Labs」版の提供も継続される。つまり、当面の間は2つの「Python Editor」が併存することになる。