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「Microsoft Edge」の開発者ツール改革が完了 ~最後の改善が「Edge 120」で全面展開

シンプルでわかりやすく、パーソナライズが容易に

デスクトップ版「Microsoft Edge」の刷新された開発者ツール(DevTools)

 米Microsoftは12月20日(現地時間)、デスクトップ版「Microsoft Edge」の開発者ツール(DevTools)のユーザーインターフェイスを刷新したと発表した。公式ブログ「Microsoft Edge Blog」で改善点が解説されている。

 同社が開発者ツールの再設計に着手したのは、2年前のこと約。当時の開発者ツールは機能の相次ぐ追加でユーザーインターフェイスが混乱し、使いにくく、習熟が難しいということが課題になっていた。そこで、以下の取り組みが行われた。

  • 学習や最新情報の入手を希望するユーザーにとって、より役立つウェルカムツールを再設計
  • UIをカスタマイズする方法を追加し、パーソナライゼーションを容易に
  • 新しいアクティビティバーを導入し、ツールを見つけやすくする

 これらの取り組みはプロトタイプとして出荷され、フィードバックを収集しながら、不要なものは排除するという繰り返しで洗練されていった。そして、再設計の最後の部分であるアクティビティバーが「Edge 120」ですべてのユーザーに提供されたことをもって、ようやく完成を見た。

アクティビティバー

 アクティビティバーは、開発者ツールの機能を集約したバー。従来のアクティビティバーは煩雑で、各メニューがラベル表示されるためスペースが足らず、機能の大半がオーバーフローメニューに隠れていた。またエラーや警告、問題のアイコンが表示されていたが、それがどのツールで発生しているのかもわかりにくい。

 一方の新しいアクティビティバーは各機能がわかりやすいアイコンであらわされ、スペースに余裕があればラベルも表示される。エラーや警告のアイコンは、各ツールの右下にインジケーターとして表示されるようになった。

新旧の開発者ツール(上が古いほう)

 そして、もっとも大きな変更点のひとつは、アクティビティバーを垂直表示にできるようになったことだ。モニターの画面解像度によっては、横向きより縦向きのほうがニーズにフィットするし、縦型のほうが「Visual Studio Code」との親和性も高い。

アクティビティバーを垂直表示に

クイック表示ツールバー

 従来の開発者ツールには「ドロワー」という機能があり、すでに開いているツールの横にもう1つツールを開くことができた。しかし、この機能は十分に認知されていなかった。

 再設計された開発者ツールでは、ドロワーの機能はそのまま、クイックビューという名前に変更された。クイックビューは縦にも表示可能で、横方向のスペースに余裕がある場合は、クイックビューを現在のツールの右側に縦に表示させることもできる。

クイック表示ツールバー。縦に積むだけでなく、横に並べることも

ツールを開く、閉じる、移動する

 最後に、新しい開発者ツールではツールを開いたり閉じたり、移動したりするのがより簡単になった。従来の開発者ツールはツールがさまざまな所に散らばっていたが、新しいUIではアクティビティバーやクイックビューツールバーから[その他のツール](More tools)ボタンを使って開くという方法に統一されている。

[その他のツール](More tools)ボタンを使って開くという方法に統一

 アクティビティバーのスペースには限りがあるため、ツールが不要になれば、右クリックメニューからツールを削除するとよい。クイックビューまたはアクティビティバーに移動させることもできる。

どこにどのツールを表示するのかも比較的自由