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「Slack AI」が一般提供開始 ~チャンネル・スレッドの要約&検索で“毎週平均97分”の時短に

有料アドオンとして提供。日本でのリリースは4月を予定

「Slack」で有料アドオンとして一般提供される「Slack AI」

 米Salesforceは2月14日(現地時間)、ビジネス向けコミュニケーションサービス「Slack」において、生成AI機能を付与する「Slack AI」の提供を開始した。同日よりエンタープライズ向けプランの有料アドオンとして、米語(米国英語)および英語(英国英語)でのみ提供される。その他のプランや言語についても順次提供される予定で、日本での提供開始は4月を予定している。

 「Slack AI」には、主に「検索」「チャンネルの要約」「スレッドの要約」といった機能が含まれている。Salesforceによると、本機能の試験運用中に、これらの機能の活用で、ユーザー1人あたり毎週平均97分を節約できたとしている。

 AIを活用した検索により、ユーザーは明確で簡潔なパーソナライズされた回答をメッセージへの直接引用とともに得られる。検索結果は、公開されているチャンネルと、個人的なメッセージのやりとりにもとづいて表示されるため、何を探しているのかが正確にわからない場合でも、AIがスマートな提案をしてくれる。

「Slack AI」に搭載された検索機能により、正確な検索ワードがわからなくても、AIが提案して検索してくれる

 また、チャンネルの要約機能を使えば、チャンネルから重要なハイライトを生成できる。「未読のメッセージに追いつきたい」「過去7日間を要約したい」といった要望にも対応可能。スレッドの要約機能では、長くなったスレッドの会話をワンクリックで要約してくれる。離席後のキャッチアップや、新しいプロジェクトにおける情報収集のスピードアップなどが期待できるという。

チャンネルの情報をもとに重要なハイライトを生成できる

 なお、「Slack AI」は「Slack」と同じセキュリティ基準とコンプライアンス基準を遵守しており、顧客データは社内に保存される。また、これらの顧客データはLLMプロバイダーと共有せず、大規模言語モデル(LLM)の学習に使用しないとのこと。

 「Slack」では「Slack AI」だけでなく、AIを搭載した他のサードパーティー製アプリを使うことで、さらに生産性を上げられる。インシデント管理プラットフォーム「PagerDuty」、多機能メモアプリ「Notion」、AIを使った対話型の検索エンジン「Perplexity」といったアプリから、AI関連の機能を利用できる。

AI関連機能を搭載したサードパーティー製アプリとのコラボレーションで、さらなる生産性の向上が期待できる