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「Ruby 3.3.4」がリリース ~今後は2カ月おきにマイナーアップデートを提供

「Ruby 3.3.4」が正式リリース

 スクリプト言語「Ruby」の開発チームは7月9日、「Ruby 3.3.4」をリリースした。リグレッション(機能後退)が修正されているという。

 前バージョンの「Ruby 3.3.3」には、バンドルされた「gem」パッケージの依存関係を記述する「gemspec」ファイルにミスがあり、「net-pop」「net-ftp」「net-imap」「prime」の依存関係が欠落していたとのこと。そのためこれらの「gem」を「Bundler」が「Heroku」のようなプラットフォームへインストールできない問題があったが、これが解決された。そのほかの変更は、マイナーな不具合修正とのこと。

 なお、今後は最新の「Ruby」安定版(現行は「Ruby 3.3」シリーズ)の.xリリースを2カ月おきにリリースしていくとのこと。具体的には、以下のスケジュールが予定されている。

  • 9月3日:3.3.5
  • 11月5日:3.3.6
  • 1月7日:3.3.7

 ただし、「Ruby 3.3.3」のリグレッションで多くの「Heroku」ユーザーに影響が出た今回の事例のように、影響範囲が大きい不具合があった場合は予定より早く修正版がリリースされる可能性もある。

 「Ruby」は、まつもとゆきひろ(Matz)氏によって1993年に開発が始められたスクリプト言語。オープンソースで開発が続けられており、Webアプリケーションをはじめ、さまざまな用途・プラットフォームで採用されている。バイナリとソースコードは現在、公式のWebサイトから無償でダウンロード可能。Windows環境では「RubyInstaller for Windows」の利用が推奨されており、間もなく最新版がリリースされる見込みだ。