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デスクトップ版「Chrome」にも「Google レンズ」検索 ~タブ比較・閲覧履歴にもAIの力を導入

3つの新機能を導入、「先週見たアイスクリームのお店は何でしたか」も可能に

Google、同社最新のAI技術と「Gemini」モデルを活用した3つの新機能をデスクトップ版「Chrome」に導入へ

 米Googleは8月1日(現地時間)、デスクトップ向け「Google Chrome」へ新たに3つのAI機能を導入すると発表した。同社最新のAI技術と「Gemini」モデルを活用し、検索や比較といった身近な操作を簡単にしていくという。

「Google レンズ」を使ったビジュアル検索

 「Google レンズ」(Google Lens)は写真の被写体を認識し、それがなんなのかを教えてくれる検索機能。Androidスマートフォンではすでにおなじみの機能だ。

 同社によると、デスクトップ版「Chrome」にもこれと同等の機能が近日中に導入されるとのこと。アドレスバーに表示される「Google レンズ」を押して、検索したいものをクリックまたはドラッグで選択すると、サイドパネルにその結果が表示される。テキストを組み合わせた「マルチサーチ」にも対応しており、色やブランドなどで検索結果を絞り込んだり、追加の質問をしてトピックを深く掘り下げたりすることができる。

写真に写っている植物を選んで、その名前や育て方を検索

タブの比較(Tab compare)

 オンラインショッピングサイトで商品を比べるとき、大量に開いたタブを行ったり来たりしなければならないのを苦痛に感じたことはないだろうか。今後数週間以内に導入予定の「タブの比較」(Tab compare)は、これを緩和してくれる機能だ。

 たとえば、旅行用に新しいBluetoothポータブルスピーカーを探すときのことを考えよう。きっとさまざまなメーカーの製品をタブに開き、価格やスペック、ユーザーレビューなどを参考に比較・検討するはずだ。もしかしたらショッピングサイトも複数開き、より安いところがないか探すかもしれない。「Chrome」はそうしたタブの内容を把握して、製品のスペック、機能、価格、評価などをまとめて比較表を作成し、1つのタブにまとめてくれる。

ショッピングサイトのタブを行ったり来たり……を解消してくれるタブの比較機能

 残念なのは、初期展開が米国に限定されることだ。日本への導入にも期待したい。

閲覧履歴を再発見

 「Chrome」を利用していると、「以前訪問したコンテンツをもう一度見たいのに、閲覧履歴を探しても見つからない」といったことがよくある。検索キーワードがピッタリとマッチしないと、閲覧履歴には残っているのにたどり着けないわけだ。

 こうした問題の解決にも、AIは役立つ。履歴検索で「先週見たアイスクリームのお店は何でしたか」などと入力すれば、「Chrome」が閲覧履歴から関連するページを提案してくれる。

過去に閲覧したはずのコンテンツが見つからない問題もAI検索で解決

 もちろん、検索履歴をAIに覗かれたくない場合は、無効化することも可能。また、シークレットモードの閲覧データは一切含まれていないので、プライベートな閲覧行動が流出してしまう心配もない。

 なお、この機能が展開されるのも、当面の間は米国のみだ。