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「Visual Studio 2022」v17.11が一般公開 ~ショートカットを他のIDEに合わせ一部変更

「Code Search」が強化、AIコーディング支援「GitHub Copilot」も安全・便利に

「Visual Studio 2022」v17.11

 米Microsoftは8月13日(現地時間)、統合開発環境「Visual Studio 2022」の最新版v17.11を一般公開した。.NET/C++ 開発、Web開発、ゲーム開発(Unreal Engine)などで多くの機能改善と不具合の修正が行われている。

 本バージョンにおける変更は、開発者からのフィードバックに応えた細部のブラッシュアップが中心だ。たとえば生産性に関する改善としては、「Code Search」の改善が挙げられる。従来の「Code Search」はキーワードを入力してもヒット数が多すぎ、目的のコード部分にたどり着けないことがあったが、最新版では検索のスコープをソリューション全体、現在のプロジェクト、現在のドキュメントで切り替えられるようになっており、検索結果を自在に絞り込めるようになった。大規模ソリューションではとくに役立つだろう。

「Code Search」で検索スコープを設定可能に

 また、キーボードショートカットが独自で使いにくいという声に応え、一部コマンドに割り当てられる既定のキーボードショートカットが変更された。たとえば「コマンド パレット」は「Visual Studio Code」と同じ[Ctrl]+[Shift]+[P]キーになった。行コメントの切り替えにも、代替ショートカット[Ctrl]+[/]キーが割り当てられており、他の統合開発環境(IDE)との互換性向上が図られている。

「Visual Studio Code」と同じく[Ctrl]+[Shift]+[P]キーで呼び出せる「コマンド パレット」

 そのほかにも、AIコーディング支援機能「GitHub Copilot」では「Copilot Content Exclusion」がサポートされた。AIが特定のコンテンツに触れないように指定できるようになったため、「Copilot」による生産性向上と組織の機密情報保護を両立できる。

 「Visual Studio 2022」は現在、「visualstudio.microsoft.com」からダウンロード可能。大規模チーム向けの「Enterprise」、小規模チーム向けの「Professional」、学生・入門者・オープンソース貢献者向けの「Community」といった3つのエディションが用意されており、エンタープライズ組織(PCが250台超または年間収入が100万米ドル超)でなければ「Community」版は無償で利用できる。

 なお、今月より「Visual Studio」のセキュリティ更新プログラムを「Microsoft Update」経由で受信できるようになった。PCがアイドル状態のときに毎月のセキュリティパッチをバックグラウンドでサイレントに受信してインストールできるため、セキュリティの維持が容易になる。

「Microsoft Update」を有効化しておけば、「Windows Update」と一緒にセキュリティパッチを受け取れる