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MarkdownテキストのWYSIWYG編集にまで対応した「EmEditor」v24.4.0が正式版に
HTMLへ変換後の見栄えを再現しつつ編集。専用のツールバーやWebプレビュー機能も
2024年10月10日 15:08
米Emurasoftは10月10日(日本時間)、テキストエディター「EmEditor Professional」の最新版v24.4.0を正式公開した。64bit版を含むWindows 7/8.1/10/11およびWindows Server 2008 R2以降に対応するシェアウェアで、現在同社のWebサイトや窓の杜ライブラリからダウンロードできる。
「EmEditor 24.4.0」で注目すべきは、Markdown記法への対応強化だ。単に構文を色分けするだけでなく、HTMLへの変換後の見栄えを再現しつつ編集も可能なWYSIWYGモード「Markdown デザイン ビュー」が導入された。
「Markdown デザイン ビュー」機能は、基本ツールバーのボタンでON/OFF可能。エディター設定が「Markdown」になっていれば、関連するファイルを開くと自動的に「デザイン ビュー」が有効になる。AIプロンプト機能を使って新規作成された文書にも、「デザイン ビュー」が適用される。これらの設定は[カスタマイズ]ダイアログに新設された[Markdown]ページで変更が可能だ。
加えて、Markdownテキストの編集に特化したツールバーが追加された。[Markdown]ツールバーで「Markdown プレビュー」を有効化すると、HTML変換後のデザインを「WebPreview」プラグインでチェックできる。編集こそできないものの、機能の都合上「デザイン ビュー」では厳密に表示できない要素(画像、文字参照など)まで正しく表示される。
今回、「EmEditor」のMarkdownサポートが強化されたのは、「EmEditor 24.3」で追加されたAIプロンプトのレスポンスをより美しく表示したかったためだという。AIの応答以外にも、開発者向けを中心にMarkdown記法をマークアップ言語として採用するサービスやアプリは増えているので、活躍の場は多いはずだ。
Markdown構文の解析には「MD4C」が採用されており、「CommonMark」に準拠している。ただし一部独自の拡張がされており、「CommonMark」で規定されていない表(テーブル)のレンダリングも可能だ。
そのほかにも、本バージョンでは多くの改善が施されている。
- 比較結果の相違行表示が改善。従来は追加行としてまとめられていた類似行が変更行として表示されるように
- [すべてを他にコピー]コマンドがコピー元文書を閉じるように
- 正規表現エンジンのリストに「Onigmo.Perl」を追加。以前の「Onigmo」は「Onigmo.Ruby」に
- 検索/置換ダイアログの複数行の検索/置換ボックスが自動行折り返しをサポートするように
- ウィンドウ幅を狭くした際に隠れるメニューへのアクセスがキーボード操作で可能に
- コマンド ライン オプションに「/ola」を追加。オフライン ライセンスを管理者権限でコンピューター全体に保存できる
- プレビュー版の開発時に発見された不具合を修正
「EmEditor Professional」は、Windowsプラットフォームで定番のテキストエディター。プラグインで機能を拡張できるのが特徴で、CSVデータを扱うための機能も非常に充実している。有償ソフトだが30日間の試用期間が設けられており、その後は個人利用に限り機能制限のある無償版「EmEditor Free」として使用可能。また、インストーラー版・ポータブル版のほかにも、「Microsoft Store」から入手できるストア版が用意されている。
ソフトウェア情報
- 「EmEditor Professional」
- 【著作権者】
- Emurasoft, Inc.
- 【対応OS】
- 64bit版を含むWindows 7/8.1/10/11およびWindows Server 2008 R2以降
- 【ソフト種別】
- 年額7,920円(2年目以降は初年度の75%)など (試用期間後は、個人利用のみで一部機能の制限された「EmEditor Free」として使用可能)
- 【バージョン】
- 24.4.0(24/10/10)